『ゴジラxコング 新たなる帝国』が北米No. 1スタート!「モンスターヴァース」史上最高の観客評価を獲得
イースター休暇と重なった先週末(3月29日から3月31日)の北米興収ランキングは、レジェンダリー・ピクチャーズの「モンスターヴァース」シリーズ最新作『ゴジラxコング 新たなる帝国』(4月26日日本公開)が堂々初登場No. 1を飾った。
先ごろ行われた第96回アカデミー賞で日本の『ゴジラ-1.0』(日本公開中)が視覚効果賞に輝いたことで、ふたたび脚光を浴びることになった「ゴジラ」作品。まさに絶好のタイミングで公開された『ゴジラxコング 新たなる帝国』は、初日から3日間で興収8000万ドルと、2024年公開作では『デューン 砂の惑星PART2』(日本公開中)に次ぐ好発進。ちなみに1館あたりのアベレージ興収では同作を上回っている。
「ゴジラ」生誕70周年と、「モンスターヴァース」10周年という2つの節目が重なった今回の作品は、前作『ゴジラvsコング』(21)で激突したゴジラとコングの前に新たな脅威が出現。さらにモスラの参戦も明らかになっている。当初は3月中旬に公開を迎える予定だったものの、昨年のストライキの影響で1ヶ月延期となり、その後そこから2週間前倒しでの公開が実現。ビッグタイトルの激戦が続く春シーズンへの参戦が叶った。
コロナ禍の影響が強く残っていた3年前の前作は例外だが、それでも今作のオープニング興収は「モンスターヴァース」の幕開けを告げた『GODZILLA/ゴジラ』(14)の9318万ドルに次いで同フランチャイズで第2位のビッグオープニング。公開7日目の4月4日には早くも興収1億ドルの大台を突破しており、ここからどこまで数字を伸ばしていけるのか注目が集まるところ。
批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの好意的評価の割合は54%と低めだが、娯楽性の強いジャンルの特性や過去の「モンスターヴァース」作品の成績から考えるに、さほど興行成績に影響しないだろう。対して観客からの好意的評価の割合は前作の91%を上回る92%と、これまでの「モンスターヴァース」作品のなかで最高の評価を獲得している。これは日本公開にも期待が持てそうだ。
一方、前週まで3強を形成していた3作品は、いずれもひとつずつ順位を落とす格好に。公開2週目の『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』(日本公開中)は前週比34.6%という大きめの下落となったものの2位に粘り込み、『デューン2』と『Kung Fu Panda4』はどちらもまだまだ1000万ドル以上の興収をキープ。前者は北米累計興収2億5000万ドル、後者は同1億5000万ドルを突破しており、次週も上位に食い込むことができるか目が離せない。
文/久保田 和馬