濱口竜介新作公開受けハワード・ホークスの傑作『リオ・ブラボー』が特別上映
濱口竜介監督の最新作『悪は存在しない』が4月26日(金)よりロードショー公開されるにあたり、記念上映として、名匠ハワード・ホークス監督による1959年の傑作『リオ・ブラボー』の特別上映がBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で4月19日(金)〜4月25日(木)まで1週間限定で行われる。
『リオ・ブラボー』は、ハワード・ホークス監督がジョン・ウェインを主演に迎えた1959年の傑作西部劇映画。濱口監督がかねてよりフェイバリット映画として名を挙げている。
本作の主人公、保安官のチャンス(ウェイン)は、メキシコ国境近くの町リオ・ブラボーでならず者のジョー(クロード・エイキンス)を殺人現行犯で逮捕する。しかし、ジョーの兄でこの町を牛耳るネイサン(ジョン・ラッセル)が弟の釈放を要求して町を封鎖、金で雇ったガンマンたちを町に送り込んでくる。住民は怯え、誰もチャンスの味方につこうとはしない。彼の味方は片足の不自由な老人スタンピー(ウォルター・ブレナン)とアル中の保安官助手デュード(ディーン・マーティン)、そして町を通りがかった早射ちの若者コロラド(リッキー・ネルソン)だけ。彼らがガンマンとしての意地を賭けて果敢に立ち向かう様子から、どこまでも痛快な傑作西部劇として知られる。
本作は濱口監督以外にも、今年2月に公開されたビクトル・エリセの31年ぶりの新作『瞳をとじて』(公開中)、エドワード・ヤンの1991年の傑作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(91)内で、本作への直接的なオマージュが捧げられたほか、ジャン=リュック・ゴダール、エリック・ロメール、グレタ・ガーウィグらも影響を公言する映画史に燦然と輝く名作だ。
なお、料金は1500円均一で、特別興行のためサービスデー、その他各種割引は適用外とのこと。濱口監督の最新作公開直前の絶好のタイミングで、伝説の映画を大スクリーンで堪能したいところだ。
文/サンクレイオ翼