第73回ベルリン映画祭や第96回アカデミー賞で評価された『夏の終わりに願うこと』8月日本公開決定!
第73回ベルリン国際映画祭エキュメニカル審査員賞受賞、第96回アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストに選出され、第36回東京国際映画祭でも上映されたリラ・アビレス監督長編第2作『夏の終わりに願うこと』が、8月9日(金)より公開されることが決定。あわせてポスタービジュアル、場面写真が解禁された。
父トナの誕生日パーティーのため、祖父の家を訪ねた7歳の少女ソル。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを喜ぶソルだったが、身体を休めているからと、なかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと無邪気に遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、いらだちや不安が募るばかりだ。やがて父との再会をはたした時、それまで抱えていた思いがあふれだし、ソルは“新たな感情”を知ることになる。
1日を通して揺れ動く少女の心を瑞々しく描ききったのは、新鋭リラ・アビレス監督だ。長編2作目ながらベルリン国際映画祭エキュメニカル審査員賞を受賞し、東京国際映画祭ほか70以上の映画祭で上映され、世界中で注目を集めた。主演を務めるのは、映画初出演のナイマ・センティエスで、個性豊かな登場人物たちとのアンサンブルが観る者を魅了する。
今回解禁されたのは、少女の表情が印象的なポスタービジュアルと場面写真1点。ポスタービジュアルは、強く照りつけながらも優しく包み込むようなメキシコの太陽の光を浴びる少女の表情が印象的だ。その強い眼差しとは裏腹に「ずっと一緒に、いられたら」というコピーが添えられており、物語に通底するせつなさと、待ち受ける運命の過酷さを予見させる。
場面写真は、一転してバースデーケーキの灯を前に、心ここにあらずな様子の少女の姿が。7歳の少女が最愛の父の誕生日に願ったこととはなんだったのか?あまりにも大人びたその表情に、思いを馳せずにはいられない。誰もが大切な記憶を思い出す、人間ドラマの傑作に乞うご期待。
文/山崎伸子