シャマラン父娘が放つリアリティーホラー『ザ・ウォッチャーズ』“名作”にインスパイアされた新ビジュアル
M・ナイト・シャマランがプロデューサーを務め、シャマランの実の娘であるイシャナ・ナイト・シャマランが自らの脚本で長編初監督を手掛けた『ザ・ウォッチャーズ』(6月21日公開)から、名作映画にインスパイアされた新ビジュアルが解禁された。
本作は『シックス・センス』(99)や『レディ・イン・ザ・ウォーター』(06)、『ノック 終末の訪問者』(23)に至るまで“マスター・オブ・サプライズ”の称号で映画ファンから支持されるシャマランがプロデュースを担当し、イシャナがA・Mシャインの小説を基に脚色、監督も務める新感覚の“覗き見”リアリティーホラー。ダコタ・ファニング演じる28歳の孤独なアーティスト、ミナは、贈り物を届けるために家を出て指定の場所に向かうが、地図にない森に迷い込んでしまう。避難したガラス貼りの部屋には見知らぬ3人。その部屋は、毎晩訪れる“謎のなにか”に監視されていた。主演のファニングのほか、ジョージナ・キャンベル、オルウェン・フエレ、アリスター・ブラマー、オリバー・フィネガンらが出演する。
このたび解禁されたのは本作の新ビジュアル。木に張り付けられた人骨のオブジェで主人公ミナの目元が隠され、自分からは“見えないなにか”に監視される恐怖が表現されている。この新ビジュアルはホラー&サスペンス映画ファンにお馴染みの『羊たちの沈黙』(91)にインスパイアされたもの。トマス・ハリスの大ベストセラーをジョナサン・デミ監督が映画化し、第64回アカデミー賞で作品賞含む主要5部門を受賞したホラー作品の金字塔だ。アカデミー賞の96年の歴史のなかで唯一作品賞を受賞した伝説的なホラー映画として知られ、ポスターは劇中で象徴的に現れる蛾が主人公の口元を隠し“沈黙”を表現した秀逸なデザインだった。『羊たちの沈黙』公開から33年、『ザ・ウォッチャーズ』が伝説の作品のDNAを受け継いだ“最恐”を宣言する強烈なデザインとなっている。
「私たちからは見えない 奴らはずっと見ている」というキャッチコピーが配され、自分からは見えずに、絶えず“なにか”に監視されていることの恐怖を表現。オブジェが掲げるプレートには【POINT OF NO RETURN 134】という謎めいた文字も並ぶ。
地図にない森で道に迷ったミナは、ドアが閉まるまであと5秒という声に導かれてある部屋に逃げ込む。ガラス貼りの部屋には見知らぬ3人。閉じ込められた彼らは“監視者(ウォッチャーズ)”に監視されることになる。その部屋には“禁断”の3つのルールが存在する。「“監視者”に背を向けてはいけない」「決してドアを開けてはいけない」「常に光の中にいろ」。禁断の3つのルールのうち、1つでも破ったら殺される…。
これまで数多くの作品を通じて、観客に驚きを与えてくれたシャマラン。彼が娘とともに放つ新たな恐怖を映画館で堪能してほしい。
文/スズキヒロシ