『ゴールデンスランバー』のようなラジコンでの暗殺は可能か!?
堺雅人主演、竹内結子共演で、伊坂幸太郎の傑作小説を映画化した『ゴールデンスランバー』(1月30日公開)に興味津々。首相暗殺容疑をかけられた主人公・青柳の逃亡劇を描く本作では、首相が就任凱旋パレード中に、ラジコンヘリの爆弾で暗殺されるという衝撃的な設定だ。果たして実際にそんなことができるのか?
原作小説は、伊坂幸太郎が2008年「本屋大賞」「山本周五郎賞」を受賞した話題作。暗殺されるのは野党初の首相で、仙台での凱旋パレード中、公衆の面前で頭上に飛んできたラジコンヘリがドカン! 思わずゾッ!とする。なんとこの設定、実際にこのシーンの撮影時に立ち合ったというラジコンの専門家に聞くと、理論上「可能」と言うことらしい!
専門家はこう説明する。「可能」だが、実行するにはいくつかのハードルがあると。本作で使用されているラジコンヘリは台湾ALIGN社製の「T-REX600」という機種で、爆弾をヘリの足の間に仕込んで飛ばすから、“爆弾をかなり軽量化する必要がある”こと。そして、超繊細な操作が不可欠なため、“なるべくターゲットの近くで操縦する必要がある”こと。でもそうなると、“その際に自分の安全と、逃走経路の確保が困難になること”と言った点も指摘している。
上記を聞いてちょっと安心したけど、映画を観たら誰もがドキッとするのでは? だって舞台は外国ではなく、仙台なのだから。
メガホンをとったのは、伊坂幸太郎作品の映画化『アヒルと鴨のコインロッカー』(03)、『フィッシュストーリー』(09)で、原作者からも絶大な支持を受けている中村義洋監督。『ジェネラル・ルージュの凱旋』(09)でも組んだ堺雅人×竹内結子コンビと再タッグを組んでいる点からしても期待値が高い。超リアルでスリリングな逃亡劇に仕上がっているので、腰を据えて観て!【Movie Walker/山崎伸子】