『エウレカセブン』京田知己総監督、「12年前よりさらに驚かせるものを」と宣言!
劇場アニメ『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』(9月16日公開)のアニメ誌連合試写会が9月8日にUDXシアターで開催され、京田知己総監督、アニメ評論家の藤津亮太が出席。京田総監督が「12年前より、さらに驚かせるものを作れたら」と熱く意気込んだ。
少年レントンが謎の少女エウレカと出会い、世界を知る旅に出る姿を描き、人気を博したテレビアニメ「交響詩篇エウレカセブン」。本作は、同アニメを新たに3部作で劇場映画化した第1弾。テレビ版では描かれなかった物語のきっかけである「ファースト・サマー・オブ・ラブ」が映像化されるほか、新たな物語がつづられる。
2005年に放送されたTVシリーズから12年の時を経て、新たにレントンとエウレカの物語が描かれる。京田総監督は「毎回、すごくトラブルが多い」と本シリーズについて告白。「『今回こそ作れない』と思うたびに、色々な人が現れて手助けしてくれたり、いいものを提供してくれる。僕や現場のスタッフは『奇跡で成り立っている』と思っている。『エウレカ』というタイトルは恵まれていて、みんなに愛されているとよくわかった」としみじみと語る。
新たな3部作の第1弾を完成させた今、「12年間、好きでいてくれた方々の支えがあったからこそ、たどり着けた。みなさんに感謝しています」とファンの支えも実感しているといい、「ちゃんとそれを返さないといけない。『2』『3』に向けて、12年前に作ったものよりも、もっとみなさんに喜んでもらえるもの、さらに驚かせるようなものを作れたら」と意気込みを明かし、会場から拍手を浴びていた。
また、新たなキャストとして参戦した声優・古谷徹のキャスティング秘話を語る一幕も。レントンの父アドロック役を演じているが、「ただ渋いおじさん、という感じにはしたくなかった」という京田総監督。「アドロックは、繊細でロマンチストだと思った。声だけで『ナイーブな人だ』ということがわかる人。それでいて色々なものを背負って、物事を解決する主人公になるような人」とイメージを膨らませたそうで、「そう考えると、古谷さんの声しか聞こえてこなかった」と古谷への絶大な信頼を語っていた。【取材・文/成田おり枝】