ヨルゴス・ランティモス監督&エマ・ストーン『憐れみの3章』集大成が垣間見えるメイキング写真公開!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ヨルゴス・ランティモス監督&エマ・ストーン『憐れみの3章』集大成が垣間見えるメイキング写真公開!

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ヨルゴス・ランティモス監督&エマ・ストーン『憐れみの3章』集大成が垣間見えるメイキング写真公開!

ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再びタッグを組む『憐れみの3章』(9月27日公開)。このたび、本作のメイキング写真が解禁となった。

【写真を見る】撮影に取り組むランティモス監督とストーンを捉えたメイキング写真
【写真を見る】撮影に取り組むランティモス監督とストーンを捉えたメイキング写真[c]2024 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

ストーンが『ラ・ラ・ランド』(17)に続く2度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞した『哀れなるものたち』(23)に続き、再びランティモスとタッグを組んだ本作。本作では、ユーモラスでありながらも時に不穏で予想不可能な、独創的世界が描かれ、ストーンのほか、『哀れなるものたち』からウィレム・デフォー、マーガレット・クアリーらが再び出演する。さらに、ジェシー・プレモンス、ホン・チャウ、ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーといった実力派俳優が集結。共同脚本には『籠の中の乙女』(09)、『ロブスター』(15)、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(17)のエフティミス・フィリップが名を連ねている。

女王陛下のお気に入り』(19)から始まったランティモス監督とストーンの映画界最高峰のタッグは、アート系作品では異例の世界興行収入を記録した『哀れなるものたち』を経て、本作で3度目となる。『女王陛下のお気に入り』でストーンがランティモス監督のオーディションに挑んだことで、2人は邂逅をはたした。映画史に残る作品を立て続けに世に送りだした彼らは最新作『憐れみの3章』で集大成を飾ることとなる。

そんな本作から、本作の撮影に取り組むランティモス監督とストーンを捉えたメイキング写真が解禁となった。ランティモス監督作品に込められたユーモアを愛し、ともに作品を作り上げてきたストーンは「私がヨルゴス自身とその映画に深く共感するのは、なにごとも単純明快ではないところ」と断言。ランティモス監督とストーンの最新作となる本作は独創的世界を、ときに不穏に、ときにユーモラスに描きだす。

ランティモス監督とストーンの初タッグ作『女王陛下のお気に入り』
ランティモス監督とストーンの初タッグ作『女王陛下のお気に入り』ディズニープラスで配信中[c]2024 Disney and its related entities

ランティモス監督とストーンの初タッグ作となった『女王陛下のお気に入り』は、18世紀初頭のイングランドを舞台に、3人の女性の欲望と野望が渦巻く熾烈な争いを描いた宮廷ドラマ。第75回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝き、オリビア・コールマンが、気まぐれで病弱、それでも頑固に国を守る孤独な女王アンを務め、第91回アカデミー賞で主演女優賞を獲得した。ストーンは上流階級への返り咲きを狙い、アン女王に気に入られようと画策する野心的な女性、アビゲイル役でランティモス作品初出演をはたした。監督は、初タッグとなったストーンについて「彼女の演技には、ただただ驚かされました」とその卓越した演技力を絶賛。ストーン自身も「彼の非常にユニークなアイディアには、あまり考えすぎることなく、従いたくなります。彼の下で働くのは、とても安心感があります」と、この先続くこととなる映画界最強タッグを予感させるコメントを残していた。

2度目のタッグとなった『哀れなるものたち』ではエマ・ストーンが2度目となるアカデミー賞主演女優賞受賞
2度目のタッグとなった『哀れなるものたち』ではエマ・ストーンが2度目となるアカデミー賞主演女優賞受賞ディズニープラスで配信中[c]2024 Disney and its related entities

2度目のタッグとなった『哀れなるものたち』は、自ら命を絶った不幸な若き女性ベラが、天才外科医の手によって“生まれたての女性“としてよみがえり、真の自由と平等とを見つけていく“冒険”物語。本作では、前作で成し得なかった第80回ベネチア国際映画祭最高賞の金獅子賞を獲得した。第96回アカデミー賞ではストーンが2度目となる主演女優賞受賞の栄冠を手したほか、衣裳デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、美術賞の合計4部門を受賞し、2人のタッグを決定的なものとして確立させた。この物語をストーンが初めて知ったのは、前作の撮影時。「ヨルゴスが説明してくれた内容はとてもユニークで、女性としてすぐにインスピレーションを受けました」といい、初期の脚本を受け取った段階で作品に惚れ込んでいたそう。本作では、ストーンがプロデューサーとしても名を連ね、企画の立ち上がりの段階から世界観を作り上げることに貢献しているほか、本作『憐れみの3章』にも出演するデフォーやクアリーらがランティモス監督の世界に加わった。美麗で、唯一無二の独創的な世界で“社会における女性の自由“を描いた『哀れなるものたち』は、アート系作品としては異例の世界興行収入1億8400万ドルに到達する偉業を成し遂げた。

3度目のタッグとなる本作では愛と支配をめぐる大胆不敵な3つの異なるストーリーが展開する。選択肢を取り上げられるも自らの人生を取り戻そうと格闘する男、海難事故から帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官、奇跡的な能力を持つ特別な人物を懸命に探す女、といった3つの物語で構成され、キャストたちはそれぞれの物語で異なるキャラクターを演じていく。監督の才能が凝縮された本作は、第77回カンヌ国際映画祭で、初めてランティモス監督作品に出演したプレモンスが男優賞に輝いた。3度目のタッグを組んだストーンは本作に関して「脚本がとても気に入ったし、それが三部作に発展していくことも気に入りました。物語が織り成すものは必ずしも明確ではないけれど、それまでの物語を生かした形で紡がれていく。期待に胸が高まりました」とこれまで以上の信頼を寄せていることを明かした。


映画界最高峰タッグが豪華キャストとともに紡ぐ3つのストーリーで繰り広げられている独創的な世界観とはどのようなものなのだろうか?ランティモス監督にとって集大成とも言える本作に期待が高まる。

文/鈴木レイヤ

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