ダニエル・クレイグ×ルカ・グァダニーノ監督の初タッグ作『Queer』がA24配給で北米公開へ!
『君の名前で僕を呼んで』(17)や『チャレンジャーズ』(24)のルカ・グァダニーノ監督と、「007」シリーズのダニエル・クレイグが初タッグを組んだ『Queer』の北米配給権をA24が獲得したことがわかった。「Deadline」が報じている。
ウィリアム・S・バロウズが1950年代に執筆し、1985年にようやく出版された同名小説を原作にした本作。1950年代、ドラッグの摘発を逃れてニューオーリンズからメキシコシティへとやってきたウィリアムは、小さなアメリカ人コミュニティのなかで孤独な日々を送っていた。そんななか、町にドラッグ常習者である若い学生のユージーンが現れたことで、ウィリアムは次第に彼に溺れていく。
主人公のウィリアム役をクレイグが演じ、ユージーン役にはNetflixシリーズ「アウターバンクス」のドリュー・スターキー。ほかに『ファントム・スレッド』(17)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたレスリー・マンヴィルや、ウェス・アンダーソン作品でおなじみのジェイソン・シュワルツマン、そして『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』(17)などを手掛けた映画監督のデヴィッド・ロウリーらが出演している。
報道によれば、6月ごろから本格的に北米での配給権をめぐる交渉が行われ、複数の会社が名乗りを挙げたなかでA24が獲得。このほど契約が成立したという。現在開催中の第81回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門でワールドプレミアを迎え、その後トロント国際映画祭とニューヨク映画祭での上映も決まっている本作。北米での公開時期はまだ明らかになっていないが、年内公開が実現すれば第97回アカデミー賞の有力候補の一角となることは間違いないだろう。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)で第95回アカデミー賞に大旋風を巻き起こし、第96回でも『パスト ライブス/再会』(23)と『関心領域』(23)の2作品を作品賞候補に導くことに成功。すでにコールマン・ドミンゴ主演の『Sing Sing』など次期賞レースへの参戦が期待される作品が複数あるA24。スタジオの出かたにも注目しながら、続報を待とう!
文/久保田 和馬