菅田将暉主演、黒沢清監督作『Cloud クラウド』が米アカデミー賞国際長編映画賞、日本代表作品に決定！

国内外で高い評価を受ける黒沢清監督が、菅田将暉を主演に迎えた注目作『Cloud クラウド』(9月27日公開)が、第97回米国アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品に決定！第81回ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミアにつづき、第49回トロント国際映画祭への出品も決定し、さらなる盛り上がりを見せそうだ。

本作は、ネット社会に拡がる見えない悪意と隣り合わせの“いま”ここにある恐さを描くサスペンススリラー。転売で稼ぐ主人公の吉井良介を菅田将暉が、吉井の謎多き恋人、秋子役を古川琴音が、吉井に雇われたバイト青年、佐野役を奥平大兼が、ネットカフェで生活する男、三宅役を岡山天音が、吉井が働く工場の社長、滝本役を荒川良々が、そして吉井を転売業に誘う先輩の村岡役を窪田正孝が演じている。

この吉報を受け、現在、ヴェネチア映画祭へ参加している黒沢清監督から「純粋な娯楽映画として作った作品にこのようなチャンスが与えられ、大変な驚きです。ひょっとして菅田将暉の存在が来年、全米に知れ渡るかもしれないと想像すると、これほど痛快なことはありません」と、主演の菅田からも「ありがとうございます。おめでとうございます。映画のなかとは真逆で、うれしいニュースだらけの映画『Cloud』。作品がどんどん広がっていくこと、嬉しく思います」と、喜びのコメントが到着した。

今後は、米国アカデミー会員の審査を経て最終選考の15本が発表され、さらにそこから5本に絞られたノミネート作品が発表される。受賞作が決定する第97回アカデミー賞授賞式は、2025年3月2日(日)に行われる。なお、第96回の国際長編映画賞の日本代表作品は役所広司主演の『PERFECT DAYS』(23)がノミネートされ、米＝英＝ポーランド合作の『関心領域』(公開中)が同賞を受賞している。本作にも熱い視線が向けられているので、引き続き朗報を待ちたい。

文/山崎伸子