女性も妖怪もホレる!?モテキ到来の生真面目坊さん、色欲に翻弄される
仏に仕え一切の煩悩を断ち修行に勤しむのが僧侶の役目。『仁光の受難』(公開中)は、そんな真面目なお坊さんが女性はもちろん、妖怪にまでモテてモテて大変な事態に陥る異色時代劇がだ。
延命寺の僧侶・仁光は謹厳実直な性格で、他の誰よりも修業に励む僧侶の鑑。ところが彼は町娘から熟れた女房、枯れ果てた老女に至るまで、とにかく一方的にモテてしまう。悩んだ仁光は己を見つめ直す旅に出るが、道中、男の精気を吸い取る妖怪・山女の退治を依頼されるのだが…。
モテモテな仁光を演じるのは映画監督としても活躍する辻岡正人。「人生でこんなにモテたことがない」と語る辻岡だが、確かにスキンヘッドの似合う色男なのだ。
本作がユニークなのは、怪談の体裁で進む本編に時折、アニメーション・パートが挿入される点。監督の庭月野議啓はショートアニメ・シリーズ『オニズシ』(16)を手がける注目クリエーターで、なんでもありな演出手法に監督のカラーが発揮されている。
お色気シーンも満載で、そちらの煩悩を抱えての鑑賞でも満足できるはず。怪談でありながら少しエッチなお坊さんの冒険を、ぜひ映画館で堪能してみてほしい。【トライワークス】
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