映画ファンに愛されてきたミニシアターがいま、新たに存続の危機を迎えている。事業継承や老朽化した設備への投資といった問題に直面しているのだ。そんななか、全国興行生活衛生同業組合連合会(略称:全興連)がミニシアター(4スクリーン以下で、単館系・アート系と呼ばれる作品を主として上映する劇場)を対象に始動した支援プロジェクトで本日から、クラウドファンディングの第2弾として静岡県静岡市にある静岡シネ・ギャラリーが募集を開始。各劇場の応援アンバサダーの募集も始まった。
ミニシアター支援プロジェクトでクラウンドファンディングを実施
厳しい経営状態が続くミニシアターは、コロナ禍での自粛要請等により全国で閉館の連鎖が起きる危機に直面するも、ミニシアター・エイド基金など映画ファンの支援によってなんとか危機を乗り越えてきた。しかし、継続危機が去ったわけではなく、事業継承や老朽化した設備への投資といった問題により新たな危機に陥っているのだ。このような状況を打破すべく、全興連によるクラウドファンディングを活用したミニシアター支援プロジェクトが立ち上がった。
全興連の佐々木伸一会長も「映画ファンの皆さん!いま『ミニシアター』が苦境に立たされているのはご存じでしょうか。コロナ禍後のお客様の回復が途上であること、既設のデジタルシネマが更新の時期を一斉に迎え大きな設備投資が必要となることなどにより、一部のアンケートでは全体の2~3割程度が閉館をも検討する厳しい状況です。ミニシアターがなければ、次世代の作り手の映画が日の目を見ることもなくなり、日本文化の大きな損失です。この企画で、すこしでもそれを救うことができればと思っています。映画文化継承のためにも皆さんの力を貸してください!」と訴えかける。
本日より、ミニシアター支援プロジェクトの一環として、静岡市の静岡シネ・ギャラリーが新映写機導入のための資金調達を目的としたクラウンファンディングをスタートさせた。また11月には青森市のシネマディクトでの募集が開始予定で、その後も年内を目処に、全国のミニシアターが事業存続のためのクラウドファンディングを続々と実施予定だ。
先んじて7月から募集していた、新潟県上越市にある日本最古級の映画館、高田世界館では、目標金額の850万を超え、本日時点で9,304,460円の支援を集め大成功を収めている(10月31日まで実施)。支援金はプロジェクターやスクリーンの交換などの設備投資に使われる予定だ。
静岡シネ・ギャラリーのクラウドファンディング:https://motion-gallery.net/projects/sarnath-hall
高田世界館のクラウドファンディング:https://motion-gallery.net/projects/takadasekaikan-next
ミニシアター支援プロジェクトを盛り上げてくれるアンバサダーを募集!
また、ミニシアター支援プロジェクトのもう1つのメイン施策として、応援したい映画館の魅力を紹介してくれる公式アンバサダーを募集。自分の街や故郷にある映画館、遠方にあるけれど大切にしている映画館の紹介を、ご自身のYouTubeチャンネルやSNSアカウントを通じて、「#ミニシアターへ行こう」の盛り上げや、全国のミニシアターの救済に協力してもらおうという試みとなる。応募条件等詳細は特設サイトをチェック!
ミニシアター支援プロジェクトのハッシュタグキャンペーンを実施中
さらに現在、キャンペーンハッシュタグ「#ミニシアターへ行こう」をつけてミニシアター情報をシェアすると、抽選で「映画GIFT 2000円分」が毎月10名にあたるキャンペーンも実施中。期間は2025年1月31日(金)までで、第1弾の締め切りは10月31日(木)までとなるので、ぜひこの情報を多くの方々に届けていただきたい。
文/山崎伸子
キャンペーンハッシュタグ「#ミニシアターへ行こう」をつけてミニシアター情報をシェアすると、抽選で「映画GIFT 2000円分」が毎月10名にあたるキャンペーンを実施中。
期間:~2025年1月31日(金)まで ※第1弾:10月31日(木)まで
詳細:https://moviewalker.jp/special/minitheater/
ミニシアター支援プロジェクトに関するお問い合わせ:全興連ミニシアター支援事業運営事務局(株式会社ムービーウォーカー内)minitheater@moviewalker.co.jp