映画『ゼンブ・オブ・トーキョー』(公開中)の公開記念舞台挨拶が10月26日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催され、アイドルグループ・日向坂46の四期生の正源司陽子、藤嶌果歩、石塚瑶季、小西夏菜実、竹内希来里、平尾帆夏、平岡海月、清水理央、宮地すみれ、山下葉留花、熊切和嘉監督が登壇し、映画のおすすめポイントや撮影裏話を明かした。
本作は、日向坂46の四期生メンバー全員が出演する青春群像劇。舞台挨拶には、渡辺莉奈が学業優先のため欠席となったが、全部で10人が集結しファンの歓声に包まれながら、ワチャワチャとトークを展開した。
前日の25日には大阪で舞台挨拶を行った正源司は「地元の親友が来てくれました。後から連絡をもらって知ったのですが、すごくうれしかったです」と笑顔。メッセージには「みんなかわいかった!って書いてありました」との報告にメンバー全員が「うれしー!」と飛び跳ねるなど、喜びを全身で表現していた。北海道での初日舞台挨拶に参加したと藤嶌は「小学校の先生が見に来てくれました!」とニコニコ。続けて「母も来てくれたのですが、私は“結構”思春期なので、ちょっとだけ恥ずかしくて。かわいかったよ、って感想が来たけれど、関係ないお寿司の話で返しました」。仙台の初日舞台挨拶に登壇した清水が「母が新幹線で来て、夜行バスで帰りました」と話すと、MCからは「遠征ですね」とコメントが。すると清水は「私は思春期は終わっているので、テンション高めの返信を返しました」とニッコリ。映画の感想は11人のいいところが詰まっているだったとも報告し、メンバーを喜ばせていた。
友人から映画の感想が届いていると明かした山下は「平尾のキャラクターが一番おもしろいって連絡が来て。私じゃなーい!」とちょっぴり不満げに話すも、山下の友人からの感想に満面の笑みを見せた平尾は「あとで、その友達にちょっと…」とお礼を伝えたそうにジェスチャーで会話をする場面もあった。熊切監督は「試写に来た方からは『こういう映画も撮るんですね』と言われました」と照れ笑い。続けて「初めて子どもも安心して観られる映画を作りました」とコメントして笑わせた。
演技初挑戦ながら、本作で映画出演を果たしたメンバー。本作には二期生の小坂菜緒が憧れのアイドル有川凛役として出演している。小坂の出演を知ったのは、台本をもらった時だそうで、「誰がやるんだろうと思っていたから、びっくりしました」と振り返った石塚は「小坂さんや日向坂に憧れてアイドルをやっている」としみじみ。一緒に映画出演ができたこと、さらには小坂からの差し入れもうれしかったと喜びを爆発させていた。
小坂に憧れてオーディションを受けたという宮地は出来上がった映画でアイドルを演じる小坂の姿に「あの頃の気持ちを思い出しました」と目を輝かせ、「小坂さんの輝きを見て、同じ景色が見たいと思ったなって。初心を思い出させてくれるようなシーンでした」と小坂の出演シーンに感動したことも明かしていた。竹内は予告編にも流れている教師役の八嶋智人のジャケットにアイスクリームをつけてしまうシーンに触れ、「一発勝負の予定だったけれど、5回くらいはやりました(笑)。ジャケットの枚数が足りなくなって、スタッフさんがクリーニング屋さんに走ったりして…」と苦戦したと告白するも、自身にとってはとてもいい経験になったそうで「積み重ねるって大事だなと思いました」と充実感を滲ませると、会場からは大きな拍手が送られていた。
小西は思い出すと泣きそうになるシーンがあるとし、「一番最後。(主題歌の)『急行券とリズム』が流れると泣きそうになる。思い出すだけでも感動するので、最後まで気を抜かないで欲しいです」と呼びかけていた。主題歌を書き下ろしたConton Candyのメンバーの紬衣は“おひさま(日向坂46ファンの総称)”を公言している。そんなConton Candyが手がけた主題歌について「本当に最高!」と満面の笑みを浮かべた正源司は、いろいろな出来事、物語、さらにはいろいろな気持ちも引き出してくれるような楽曲と満足そうに語っていた。11月8日(金)からの副音声上映をおすすめしたのは清水。「普段映画を観る時も、いろいろとしゃべっちゃうから、うるさいって言われます。それが副音声で発揮できていると思います。ペラペラたくさんしゃべって、面白い裏話もしているので、楽しんでいただきたいです!」と特技を活かせたと自信たっぷりにおすすめしていた。
最後の挨拶で熊切監督は「こういうタイプの映画は初めて(作りました)。みんながひたむきに頑張ってくれたので、いましか撮れない瞬間をたくさん撮れたと思います。自信を持ってお届けできます」と胸を張り、「気に入ったら、応援してください。そして続編『ゼンブ・オブ・ホッカイドー』をお願いいたします」と早くも続編もやりたいと宣言。さらに「宮地さんが山で迷子になって…」とアイデアを語り始める熊切監督に続き、宮地が「熊に遭遇したら…」と切り出し、熊退治から物語の構想を語るなど、最後の最後まで大盛り上がりでイベントを締めくくっていた。
取材・文/タナカシノブ