<コメント>
●桐谷健太(梶原恵介役)
「脚本を読んで、きっと世界が変わってもこいつらは友だちなんだろうなと思えるリクとかじ(梶原)の関係性がすごく好きだったので、リクとミナミのラブストーリーではあるけど友情の話もしっかり入っているというのが素敵だなと感じました。かじという役は人間らしくてでもせつないところもあって、本当に『こういう友だちいてくれたら嬉しいな』と思える魅力があるので、観た人それぞれの心のそばに寄り添うようなやつになれたらいいかなと思って演じました。とにかく一生懸命やりながらも自分が楽しんでかじとして生きられたことがすごく幸せでした。キャラクターからもらう学びも多かったですし、しっかり生ききれたなと感じています。
健人は2回目の共演で今回は親友役だったので、本当に最初から関係性ができあがっていたのはすごくありがたかったですね。入りやすかったですし、健人のおかげで自然にかじとして存在できました。miletさんは明るく、すごく真摯に芝居とも向き合ってる方で、空き時間は健人と3人で話したりしていたのですが、なにも考えずに話せるような空気感で。そこは本当にこの映画を撮るうえでもすごく良かったと思います。
この作品には、いろんな自分が存在して、いろんな自分を実は選べるんじゃないかなというメッセージ性もあると思っています。だから自分の好きな自分を選んでいったら大好きな恋人にも会えるかもしれないし、大好きな親友に会えるかもしれない。でも、どんな自分であっても実はそばにいて支えてくれる人もいるよ、ということがちょっとでも伝わればいいかなと思います。肩肘張らずに楽しく観ていただけたら嬉しいです」
●風吹ジュン(前園和江役)
「不思議なセリフが出てくる役だったので、どういう温度で演れば良いのか監督に相談したら、にこっとされて『いやぁ、そのまま』と。台本通りに、解釈通りにという意味だと受け取って、それにしてもどうなるだろうと不安を抱えながら撮影に入りましたが、miletさんと中島さんがお二人の優しい人柄と自然体のまま役に入り受け答えして目の前にいてくださるので私も演じやすく楽しかったです。絡みの多かった中島健人さんの人間味と共に居た貴重な時間に感謝しています。おかげで居心地よい撮影現場でした。
miletちゃんはとても可愛くて大らかで自然体そして華奢なのに、歌うとベクトルの幅広く雄大な自然を支配する様な歌い方ができる方なんですよね。miletちゃんのあの七色の声と声量は奇跡だと思います。オーラをふわっと消して役に入っていく、とても素晴らしい才能だと思います。この作品はファンタジーですが、実際にこんなことがあったらいいなと思える多世代の目線で楽しめる素敵な映画です。
監督はそのファンタジーの世界を演出することがとても上手なので『きみの瞳が問いかけている』以来お会いできるのがすごく楽しみで即座にこの作品のオファーをお受けしました。ファンタジーな空気感が皆さんにちゃんと伝わって、幅広い世代で楽しめる良い作品になるといいなと思っています!」
文/サンクレイオ翼