スパイク・リー絶賛のベトナムの新鋭監督作『その花は夜に咲く』2025年3月公開決定

スパイク・リー絶賛のベトナムの新鋭監督作『その花は夜に咲く』2025年3月公開決定

スパイク・リー、トラン・アン・ユンがその才能を絶賛するベトナムの新鋭、アッシュ・メイフェア監督作『その花は夜に咲く』が2025年3月21日(金)より公開される。このたび本作のポスタービジュアルと場面写真が解禁された。

【写真を見る】自らもトランスジェンダーであるチャン・クアンが主人公のサン役でスクリーンデビュー!
【写真を見る】自らもトランスジェンダーであるチャン・クアンが主人公のサン役でスクリーンデビュー!

舞台は経済解放間もない、昔ながらの活気と風情が息づく1998年のサイゴン。都会の片隅に貧しくもつつましく、愛し合いながら生きる2人、サンとナム。サンは望まぬ性に生まれながらも、夜の世界で歌手として、ナムはボクサーとして懸命に暮らしていた。だが、若さゆえ、2人は容赦ない夜の世界に飲まれてゆく。

ベトナム映画界でいま最も期待される俳優の1人、ヴォー・ディエン・ザー・フイ
ベトナム映画界でいま最も期待される俳優の1人、ヴォー・ディエン・ザー・フイ

長編デビュー作『第三夫人と髪飾り』(18)が世界の映画祭で数々の賞を受賞し、大きな注目を集めたメイフェア監督。待望の長編第2作となる本作は、監督自身がベトナムで過ごした中学時代の記憶から物語が構想されており、主人公サンのキャラクターはトランスジェンダーの友人をモデルにしていると言う。メイフェア監督は「近年、ベトナムではレズビアンやゲイのコミュニティに対して受け入れが増えてきていますが、いまもなお、トランスジェンダーコミュニティは、まだ政府や社会から厳しい差別を受けています。このテーマの重要性だけでなく、若い少女サンが私たちのためにカメラの前で夢を追いかける姿から、私はこの映画を作りました」と語る。

『その花は夜に咲く』は2025年3月21日(金)より公開
『その花は夜に咲く』は2025年3月21日(金)より公開

そんな監督の思いから、サン役には自らもトランスジェンダーであるチャン・クアンを抜擢。本作でスクリーンデビューを果たし、その美しさからミス・インターナショナル・クイーン2023ベトナム大会でトップ10に選ばれ、ベストフェイス賞も受賞している。ナム役は、数々の映画やドラマに出演し、ベトナム映画界でいま最も期待される俳優の1人となるヴォー・ディエン・ザー・フイ。ボクサーという激しさと優しさの両面を持ち合わせた繊細な役柄を好演している。

解禁されたポスタービジュアルでは、体を重ね合うサンとナムの爽やかなエロスを感じさせる姿とともに「愛し合う2人にこの街は残酷」という印象的なキャッチコピーが置かれ、2人に待ち受けるドラマチックな物語を暗示させる。


嫉妬や裏切り、焦りや不安とで、少しずつずれていくサンとナム人の距離。やがて運命の歯車が狂い始めるが、2人の愛はどこへ向かうのか?『その花は夜に咲く』の続報も楽しみに待ちたい。

文/山崎伸子

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