赤楚衛二、上白石萌歌が語った『366日』の奇跡に反響!号泣ポイントもおさらい

赤楚衛二、上白石萌歌が語った『366日』の奇跡に反響!号泣ポイントもおさらい

沖縄出身のバンド、HYの名曲からインスパイアされた映画『366日』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が、2月2日に丸の内ピカデリーで開催され、主演の赤楚衛二、ヒロインを務めた上白石萌歌が登壇。赤楚たちが『366日』にまつわる奇跡のエピソードを明かし、大いに反響を呼んだ。

【写真を見る】感激しながら観客への感謝の言葉を述べた赤楚衛二
【写真を見る】感激しながら観客への感謝の言葉を述べた赤楚衛二[c]2025映画「366日」製作委員会

映画『366日』は同名楽曲をモチーフにしたオリジナルラブストーリーで、1月10日に公開を迎え、1週目、2週目と、毎週前週比を超えるという異例の快挙を成し遂げ、3週目の週末(1月24日~1月26日)の興行収入は、初週161%という驚異の結果を出し、実写映画第1位を獲得。さらに今週、動員ランキングでついに堂々1位に躍り出た。

舞台挨拶で、動員数100万人、興行収入が13億円を突破したという発表を受け、赤楚は「地元の友達からもいろいろな連絡が来ました。『すごい良かった』という連絡や5回観てくれたという友達もいて、広がりを肌でビシバシ感じています」と明かす。上白石も「疎遠になりがちだった高校時代の友達が『観たよ』って連絡をくれたり、結婚の報告をもらったりして、すごくいろんな愛の連鎖みたいなものを感じて嬉しいですし、私の父は昨日4回目を観たそうです。愛ですね」と感激しきりだった。

大ヒットの喜びを語った上白石萌歌
大ヒットの喜びを語った上白石萌歌[c]2025映画「366日」製作委員会

その後、SNSで多く上がっている“号泣ポイント”が発表された。1つめの台詞「自分の好きなものを、忘れたら駄目だよ」について、赤楚は祖母役のきゃんひとみとの共演に触れ「この台詞がすごくいいよねって盛り上がった記憶があります。『なんて良い台詞なの』とテンション爆上がりなきゃんさんを見て、いいおばあちゃんだなと思いました」とほっこりエピソードを明かす。

2つめの台詞「あんまり泣くと、干からびるぞー!」は、上白石演じる美海と、中島裕翔演じる琉晴のシーンで、沖縄の海中道路を封鎖して撮影された。上白石は「なかなかそんな経験ないじゃないですか、海と空の境目がほとんどないような場所をバイクに乗って風を切るという。台本を読んだ時に感情が追いつくだろうかと思っていたシーンだったんですが、景色のなかに自分の身を置いただけでなんか泣けてくるような感じがあって、とても好きなシーンです」としみじみ語る。

赤楚も同じ海中道路で撮影された、1人で自転車を漕ぐシーンが撮影最終日だったことを明かし「何回戦もやったので、最終日だけスポ根映画を撮ってるのかなっていうくらい、必死に汗をかいて。血と汗と涙の結晶がこのシーンになっています」と話し、上白石から「血も流れたんだ」とツッコミを入れられる微笑ましい一面も。

3つめのポイントは「あなたを愛しています。365日じゃ足りないくらい。」という美海がMDに書き込んだ言葉。上白石は「『366日』という映画を一言で表すならこの言葉だなと思いました」と話しつつ、赤楚と上白石の誕生日が閏日(うるうび)の前後であることを、本作のオファーがあった際にプロデューサーにこの奇跡を伝えたと明かす。赤楚はプロデューサーからこのことを聞いたと言い「萌歌ちゃんのネタだったのか!」と驚きつつ、HYの『366日』が主題歌として使用されている映画『赤い糸』(08)に出演した南沢奈央と溝端淳平の誕生日が366日違いだというダブルの奇跡があったことも告白。

最後の4つめのポイントは、美海が湊へ送ったMDに込められたメッセージ。このシーンはあえて台本を読まずに撮影に挑んだという赤楚は「本読みの段階で少し読んでしまってはいるんですが、絶対に生身一発で美海の言葉を感覚的に聞いてお芝居したいなと思いまして。撮影も東京編の終わりの時期で、湊としての思い出が積み重なった状態で撮影できたので、言葉の1つ1つが刺さって泣いちゃいました。(陽葵役の)稲垣来泉ちゃんもすごい良い表情をしていて、2人に号泣でしたね」と撮影時を振り返った。

このシーンを声録りの際に観たという上白石は「なんて素晴らしい表情なんだろう。果たして自分はそれに見合うお芝居ができたん だろうかと帰り道に落ち込むくらい、素晴らしい表情をされていて、きっとこの映画は大丈夫だなと確信しました」と話すと、赤楚も 「(美海と)琉晴との病院のシーンは僕も落ち込むくらい素晴らしかったです」と、互いに賛辞を贈り合った。

イベントの最後に、上白石は「公開からあと少しで1か月経つんですが、公開当時には想像できなかったことが日々起こっていて、チームが一丸となって作った作品が皆様の心に届くという幸せを噛み締めています。先日、『366日』の準備稿が出てきて、最後のページに『この映画、どんな映画になるのかな』と書いてあって。この言葉を見た時、この時の自分に感謝したいな、自分を誇れる感想を持ってもらっているよって、当時の自分に声をかけたくなるような気持ちになりました。皆様が素敵な心でキャッチしていただいているからこそのいまだなと思います」と言葉をかみしめる。


赤楚も「本当に皆さんがこうやって何度も足を運んでくださったり、SNSや口コミで広がっていったというのが、僕のなかでは割と初めての感覚で不思議な気持ちにはなるんですが、HYさんの『366日』から始まって、その思いが繋がって、僕らもその『366日』の世界観で温かい優しい気持ちになれるような映画にしたいなという気持ちはすごくあったので、本当に皆様に観ていただいて温かい気持ちでいてくれたらすごく嬉しいです」 と感謝を伝え、大盛況のなか舞台挨拶は幕を閉じた。

文/山崎伸子

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