アカデミー賞6部門ノミネート『ANORA アノーラ』でショーン・ベイカー監督夫妻が来日!特別映像も
第97回米アカデミー賞ノミネート作品が発表され、作品賞、主演女優賞(マイキー・マディソン)、助演男優賞(ユーリー・ボリソフ)、監督賞、脚本賞、編集賞の6部門にノミネートされた『ANORA アノーラ』(2月28日公開)。このたび本作の監督、ショーン・ベイカーとプロデューサーでパートナーでもあるサマンサ・クアンの来日が決定し、フィーチャレット映像も解禁された。
来日した2人は3月8日(土)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで舞台挨拶、新宿ピカデリーでQ&Aを実施する予定だ。ベイカー監督のプロモーションでの来日は、『タンジェリン』(15)、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17)に続き7年ぶり3度目となる。これまでアメリカの性産業従事者やマイノリティについてユーモアを交えて真摯に描き、世界中で称賛を浴びてきたベイカー監督。『ANORA アノーラ』は、ニューヨークを舞台にストリップダンサーとロシア新興財閥の御曹司との身分違いの恋という古典的な題材を、リアルに映し出した現代のアンチ・シンデレラストーリーとなる。
本作はオスカーの重要指標である「第30回クリティクス・チョイス・アワード」で作品賞、「第77回全米監督協会賞」で長編映画監督賞、「第36回米製作者組合賞」で作品賞、「第77回全米脚本家組合賞」で脚本賞を受賞し、アカデミー賞作品賞最有力候補と目されている。アカデミー賞の授賞式は、現地時間3月2日(日)。オスカーを引っ提げての凱旋来日が期待されるが、監督本人たっての希望で今回の日本でのプロモーションが実現した。どの作品においても「観客に楽しんでもらうのと同時に、映画が扱う題材について議論してもらうことを念頭において、作品を作っている」というベイカー監督が、今回の舞台挨拶やQ&Aでどんな話を披露するのか、好奇心を掻き立てられる。
あわせてショーン・ベイカー監督が『ANORA アノーラ』の撮影について解説するフィーチャレット映像が解禁された。ロシア新興財閥の御曹司イヴァンと結婚したはずの主人公のアノーラが、3人の男たちと寂れた海辺や夜の街をそぞろ歩く本編も挿入されている。照明はほとんど焚かず、35ミリフィルム で撮影したという夕暮れ時のNYコニーアイランドの風景は、息を呑むほど美しい。しかしなぜアノーラはガラの悪そうな男たちと行動をともにしているのか?イヴァンはどこにいるのか?玉の輿に乗ったはずのアノーラにいったいなにが起きたのか?作品がより待ち遠しくなるフィーチャレット映像だ。
来日舞台挨拶、Q&Aの詳細とチケット販売情報は、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ、新宿ピカデリーの公式HP、および『ANORA アノーラ』公式 HPで後日発表予定となるので、ぜひ早めにチェックしていただきたい。
文/山崎伸子
※記事初出時、来日状況について誤りがございました。訂正してお詫びいたします。