ニコール・キッドマンと監督の絆が垣間見える!『ベイビーガール』特別映像&メイキング画像

ニコール・キッドマンと監督の絆が垣間見える!『ベイビーガール』特別映像&メイキング画像

映画界の最前線を駆け抜けるスタジオA24とニコール・キッドマンがタッグを組み、第81回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀女優賞を獲得、TIME誌が選ぶ2024年映画No.1に輝いた『ベイビーガール』(3月28日公開)。このたび、キッドマンと監督の絆が垣間見える特別映像「ふたりの絆編」とメイキング写真が解禁された。

愛する夫と子ども、キャリアや名声と、すべてを手にしたCEOが、年下のインターンによって秘めた欲望を嗅ぎ分けられ、力関係が逆転、深みにはまっていく様を、行先不明のスリリングな展開と大胆な官能で描く本作。

すべてを兼ね備えながらも、満たされない渇きを抱える主人公のロミーを演じるのがキッドマン。「役者として、人として、すべてをさらけ出した」と告白する圧巻の演技を披露し、ヴェネチア国際映画祭で最優秀女優賞を獲得。インターンの立場からCEOを誘惑するサミュエルに、『逆転のトライアングル』(22)のハリス・ディキンソン。ロミーの夫のジェイコブに、『ペイン・アンド・グローリー』(19)で数々の栄えある賞を受賞したアントニオ・バンデラス。監督は俳優としても活躍し、ニコールにあて書きした脚本でその稀有なる才能を開花させたハリナ・ラインが務める。

戸惑いと葛藤に激しく揺さぶられながらも、いつしかサミュエルとの刺激的な駆け引きに溺れていくロミー。ユーモアとロマンティックが交錯する綱渡りの果てに、ロミーのたどり着く先は?自分を愛することを讃える、新時代のエロティック・エンタテインメントが誕生した。

先日、TIME誌による2025年Women of the Yearの1人に選出されたことが発表されたキッドマン。記事によると、2017年に、彼女は18か月ごとに女性監督と仕事をすると誓い、過去8年間で19本の映画やテレビで女性プロデューサーや俳優と積極的にタッグを組んできたという。彼女が出演することにより、作品にゴーサインが出る。多くの俳優が、#MeToo時代における女性映画製作者の機会の少なさを訴えても、才能の登用に踏み切った者はほとんどいなかったなかで、キッドマンは「自ら出演しないとハリウッドの現状は変わらない」と話し、その絶大なスター性を活かして、『ベイビーガール』のライン監督のような新進監督に光を当てることを使命としているそう。ハリウッドの先頭をひた走る女優でありながら、女性支援の側面でもリーダーシップを発揮し、本作も誕生したと言えるだろう。なお2023年に劇場公開された映画のうち女性監督による作品は15%未満という低さであった。

今回解禁された特別映像では、その使命のもとにこれまで様々な作家とタッグを組んできたキッドマンが、ライン監督と手を組んだ本作について、「物語自体が壮大な旅だった。特別な結末が待ち受けているのが分かった」と話すところから始まる。完璧な人生を送りながら、キッドマン演じるロミーの心の奥深くに眠る欲望がゆっくりと目を覚ましていく本作だが、キッドマンは「脚本を読んで虜になった」「このような女性の描き方は珍しい。女性監督によってね」とその注目すべき点について明かす。

また、監督が今回のキッドマンとのタッグを振り返り「私たちの間の絆は、作品全体にいい影響を与えた」と話すと、キッドマンも「心を開き監督にすべてを委ねた」と話し、2人の厚い信頼関係によって作品が成立し、完成したことがわかる。さらにキッドマンは、「監督のユーモアにはいたずら心があり、私たちの予想を完全に裏切ってくる」と監督への賛辞を贈り、同時に監督も「ニコールの演技は精神に訴えかけてくる」とその演技を絶賛する。


映像の最後、本作のテーマについて監督は「自分を解放する喜びをたたえています。性別は関係ない。セクシーな映画ですよ」と断言する。出演者としてだけではなく、女性映画製作者の支援への取り組みを通して見えてくるキッドマンの仕事への姿勢や生き方が結実して生まれた『ベイビーガール』をぜひ劇場で観ていただきたい。

文/山崎伸子

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