福田雄一監督に外れなし!?“コメディの奇才”が生んだ愛すべきヘンテコキャラたち!
コミックの実写化作品が相次いで公開される2017年。中でも評判・興行成績ともに大成功と言えるのが福田雄一監督の『銀魂』だろう。再現度の高いキャラクター造形やパロディ満載でテンポ感抜群のコメディシーンの数々は原作&映画ファン双方の話題となった。そんな福田監督の最新作『斉木楠雄のΨ難』(公開中)も人気コミックが原作である。
本作は、超能力者だけど力を隠して平凡な生活を望む高校生・斉木楠雄に次々降りかかる災難が、まさかの地球滅亡の危機にまで発展するさまを描いている。『銀魂』のほか『HK 変態仮面』(13)「アオイホノオ」なども実写化してきた福田監督ならではの、ひと癖もふた癖もあるキャラクターと爆笑必至のハイテンションな演出は新作でも健在だ。
ドラマ「陸王」への出演など着実にステップアップしている山崎賢人が斉木楠雄役に挑戦。誰からも干渉されない生活を望む役柄で、省エネタイプのクールなキャラなのに、周りには変な奴ばかりが集い、作品全体の狂言回し的なキャラクターになっている。ピンクの髪、頭から出ている2本のアンテナ、緑のサングラスというパンチの効いた容貌と常に冷静沈着な(冷めている)性格のギャップもおもしろい。
そして実力派俳優・新井浩文が演じるのは斉木の相棒を自称する燃堂力。あまりにバカなので斉木でさえまったく思考が読めない設定のヤバさを上回るのは、そのビジュアル。クッキリと割れたアゴは“ケツアゴ”のレベルを超えて、もはやアゴに○○○○が付いている人にしか見えない!?
さらに福田作品常連の俳優たちも出演。ムロツヨシはトラブルを巻き起こす大人気イリュージョニスト・蝶野雨緑役として、うさん臭いことこの上ない衣装で登場。佐藤二朗は斉木が通う学校の校長として、終始ちょっとエロいことを言うくだらなさでアドリブ連発の怪演を見せる。
ほかにも橋本環奈、吉沢亮、賀来賢人などの人気者がこれでもかというとことん振り切った演技で笑いを誘う。今やコミック原作の映画化になくてはならない福田監督。彼のセンスで磨かれた強烈キャラクターの活躍を、劇場でチェックしよう!【トライワークス】