「二度と読みたくない!」と読後感最悪なのに映画化される小説って?
3月13日(土)から公開となる『隣の家の少女』は、あのスティーブン・キングも絶賛したジャック・ケッチャム著の同名小説が原作。同著は、読者に人間の“負の面”をこれでもかと味わわせる陰惨・凄絶な小説で、「読後感が最悪」と評判の物語なのだ。
気になるストーリーはこうだ。壮絶だがしっかりと聞いてほしい。
メグは足の不自由な妹スーザンと共に、家庭の事情により、叔母のルース・チャンドラーの家に預けられていた。だが、その実態は、叔母と3人の息子たちから常軌を逸する虐待を受けていた。
妹スーザンへの虐待を警察に話してしまったメグは、それに怒ったルースに地下室に監禁・拘束される。ルースは、天井からつり下げられ動けない状態のメグを、大勢の子供が見ている前で全裸にする。やがてルースや子供たちによるメグへの虐待はエスカレートし、彼女の顔面が変形してしまう程の容赦ない暴行を加える。あげくに、SEXの道具として子供たちにあてがい、卑猥な言葉の焼きごてを当て、性器をバーナーで焼き…と、とにかくその虐待内容は陰惨の極致だった。
これだけでも耳を覆いたくなるような、救いのない内容なのだが、これが実際に1965年にインディアナで起こった少女虐待事件を元にしているというから恐ろしい。しかし、人間にこういった負の面がある限り、誰もが加害者にも被害者になる可能性があることを忘れてはいけない。人間の負の面から眼を背けずに、しっかりと向き合えば、“後味”は最悪でも人間にとって大事な何かを感じることができるはずだ。【トライワークス】
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