原作の世界がスクリーンに!“聖地”飛騨高山での『氷菓』メイキング写真を独占でご紹介
山崎賢人と広瀬アリスを主演に迎え、累計230万部突破の大ヒット青春学園ミステリー小説<古典部>シリーズを初めて実写映画化した『氷菓』(11月3日公開)。本作の“聖地”飛騨高山での撮影の模様を写した場面写真とメイキング写真が公開された。
「やらなくていいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」をモットーとする“省エネ主義”の主人公・折木奉太郎が、廃部寸前の古典部に入部し、好奇心旺盛のお嬢様・千反田えると出会う。「一身上の都合」で古典部に入部した彼女に振り回され、学園の様々な謎に直面した奉太郎は持ち前の推理力を開花させる。そして、33年前に封印された学園の歴史に迫っていくことに…。
山崎、広瀬を筆頭に、小島藤子、岡山天音といった今を輝く若手役者の集結、そして「リアル鬼ごっこ」シリーズや『劇場版 零〜ゼロ〜』など作品の雰囲気づくりに定評のある安里麻里がメガホンを執った本作は、推理ミステリーの醍醐味を味わいながらも、ほろ苦くも眩しい青春映画のエッセンスを堪能できる珠玉の一本に仕上がっている。
また、本作のもうひとつの見所となるのは、原作者・米澤穂信の出身地である、岐阜県・飛騨高山を舞台にした原作の世界観を忠実に再現したロケーションの数々。原作小説はもちろんのこと、アニメ版でもこの飛騨高山の町を舞台に描かれており、今なお多くのファンが“聖地巡礼”に訪れているのだ。
今回の映画版にあたっても、飛騨高山の風景を取り入れるように意識しながらロケ地の選定が行われた。主人公たちの通う神山高校のモデルとなったのは、米澤の出身校である、高山市の斐太高校。こちらでは廊下や美術室を借りて撮影が行われたのだ。“聖地巡礼”をした原作ファンならば、一度は足を運んだことがあるであろうこの場所で、登場人物たちが物語を紡いでいく光景は格別だ。
さらに、奉太郎の推理力を見込んだえるが、彼に頼みごとをする喫茶店のシーンや、岡山演じる里志が調べ物をする由緒正しい雰囲気の図書館、古典部の4人が相談し合う宮川の河川敷など、本作の重要な鍵となる場面の多くが飛騨高山の情緒あふれる景色とともに映し出され、原作の世界が忠実にスクリーンに蘇る。
文字だけで想像力を膨らます小説を、実写映画化するということの最大の魅力が徹底的に引き出された本作。スクリーンで飛騨高山の実際の景色を見ることによって、原作ファンも必ずや新たな発見をすることだろう。もちろん、まだ原作を読んでいない人も、この景色が文章でどのように表現されているのか考えながら見ると言う楽しみ方もできるにちがいない。
そして本作は、原作者・米澤からヒントを得て、小説には描かれていないキャラクターの裏設定や、古典部のメンバーの今後の展開が盛り込まれている。これは原作ファンにとっても、アニメ版のファンにとっても見逃すことのできない作品だ。【文・久保田和馬】