はあちゅう「正義感を振りかざすのは気持ち悪い」SNSの炎上を語る
エマ・ワトソン主演のサスペンス映画『ザ・サークル』(11月10日公開)のトークイベントが10月24日に都内で開催され、作家で人気ブロガーのはあちゅう、映画ソムリエの東紗友美が出席。“元祖SNSの女王”と呼ばれるはあちゅうが「炎上度合いが甘い」と劇中のSNS炎上騒ぎについて語り、会場の笑いを誘った。
全米でベストセラーになったデイヴ・エガーズの同名小説を映画化した本作。「いいね!」至上主義がもたらす、行き過ぎたSNS社会の未来を描く。エマ・ワトソンとトム・ハンクスが初共演したことでも話題だ。
はあちゅうは「『SNSにのめり込んでしまうとこうなっていく』ということに、すごくリアリティがあった」と映画のリアルさに感服。「SNSに慣れていない人が真面目に更新していくと、逆にハマってしまう。SNSの世界と現実の世界の区別がつかなくなるということが、生々しく感じた」と話す。
SNSにハマって投稿がエスカレートしていく登場人物をとおして、はあちゅうは「自分のSNSへの中毒具合が図れる」とも。「ここまでは許容範囲、ここまではしないなと照らし合わせられるので面白い」と続けると、東も「私もSNSリテラシーを再認識した」とコメント。
劇中では炎上騒ぎも巻き起こるが、はあちゅうは「炎上度合いは甘いなって思っちゃった。もっと炎上するでしょ。ピザが届くとか、牛の糞が送られてくるとか。そこを描いてくれたら、私もっとしゃべれるのに」と自虐気味に語り、会場の笑いを誘っていた。
群衆となって個人を攻撃するなど、SNSそのものの怖さ以上に人間の恐ろしさを感じる場面も。はあちゅうは「正義感を振りかざしてしまうのって気持ち悪いなと思いました」と胸の内を明かし、「『自分が圧倒的に正しいんだ』と思う人が暴走してしまうと、歪んだ世界になっていく」と持論を語っていた。【取材・文/成田おり枝】