市川海老蔵、歌舞伎座でトミー・リー・ジョーンズと握手!歌舞伎の楽しみ方を伝授
第30回東京国際映画祭クラシック部門の目玉企画「歌舞伎座スペシャルナイト」が10月26日に開催され、歌舞伎舞踊「男伊達花廓」を披露する市川海老蔵が歌舞伎座前に登場。コンペティション部門の国際審査委員長を務めるトミー・リー・ジョーンズと対面を果たし、握手を交わした。
今年で4回目を迎える「歌舞伎座スペシャルナイト」では、海老蔵による歌舞伎舞踊と衣笠貞之助が監督した『地獄門』を4Kデジタル復元版の英語字幕付きで上映。日本が世界に誇る舞踊と名作を、国内外の芸術ファンに向けて発信する。
「男伊達花廓」は、河竹黙阿弥の世話狂言「御所五郎蔵(ごしょのごろぞう)』を元に、侠客としての粋な風情や心意気、恋人の許へ通う男の色気を描いた舞踊。イベント前に歌舞伎座前に登場した海老蔵は「男の粋と立ち回りを中心にした、男の色気を表現する演目」と解説。
東京国際映画祭でのイベントとあって、海外からの来場者も多く駆けつけたこの日。海老蔵は「言葉の壁はございます。でも、私も海外で演劇を拝見するときは、意味がわからなくても通じるものがある」と語り、「様式美や所作、形で決まっているものがある。そういったものを堪能していただき、長唄やお囃子といった日本独特の音楽で、タイムスリップした江戸時代の風情を味わっていただければ」と歌舞伎の楽しみ方についてレクチャーしていた。
「今できる私のすべてを注いで、この時間を懸命に演じることのみを考えて舞台に立ちたいと思っています」と意気込みを明かした海老蔵。最後には晴れ渡る空の下、国際審査委員長を務めるトミー・リー・ジョーンズと固い握手を交わし、にこやかな笑顔を見せていた。【取材・文/成田おり枝】
作品情報へ