ジャスティス・リーグは“ぼっち”の寄せ集め?バットマン、リーダーの悩みをボヤく
バットマン、ワンダーウーマンといった“DCコミックス”のスーパーヒーローが夢の共演を果たす『ジャスティス・リーグ』(11月23日公開)。スーパーマンの死後、地球に迫る脅威に立ち向かうべく結成された最強チーム“ジャスティス・リーグ”のリーダー、バットマン/ブルース・ウェインを演じるベン・アフレックが、ザック・スナイダー監督を交えて“ある苦悩”を明かした。
ヒーローは簡単にはまとまらない
ゴッサムシティの闇に紛れ悪を撃つ、そんな孤高な印象のダークヒーローが、今作ではヒーローたちを束ねるリーダー、日本的に言えば“スーパー戦隊”のレッド的な役割を担う。
「彼らはみんな僕(バットマン)がスカウトで集めたんだ。パワフルな連中で好き勝手に戦ってた…のかな。だからそれぞれ我が強過ぎる。わざわざ『僕は何をしたらいい?』なんて気遣いはない。意気投合する物もいれば、衝突しそうになる奴もいる。おまけに性格もバラバラ。こんなヒーローたちを共闘させるなんて簡単にはできない」
早速しみじみ語り出したベン。バットマンが集めた4人は、まさしくスタンドプレーヤーばかりの“ぼっち”集団だ。
ヒーローは“孤高”(と書いて“ぼっち”)
まず“驚異の高速移動”能力をもつフラッシュ(エズラ・ミラー)は、戦闘経未経験の仮免ヒーロー。実は引きこもり気味のオタク青年で、スカウトを請けた理由が「友達がほしいから」という真性のぼっち。
夏の映画で話題をさらったご存知ワンダーウーマン(ガル・ガドット)は、剛腕&美貌のクールヒロイン。だが、バットマンも認める(頭の上がらぬ)強さでチームを裏からまとめ(つまり裏番)、また“不老長寿”が災いし(彼氏がいても年とっちゃうし)、ある意味近寄り難いぼっち。
ヒーローぼっち自慢(?)はまだまだ続く。サイバネティックス(人工頭脳学)手術で身体能力が強化され、どんなデジタルデバイスとも繋がれるサイボーグ(レイ・フィッシャー)。アメフトの人気選手だった彼は大事故で重傷を負い半身が機械となったが、その“機械と人間どっちなの?”的中途半端な姿で友達とふれあい難く、どっちつかずでぼっち。
そして、海底王国アトランティス出身のアクアマン(ジェイソン・モモア)に至っては、幼少時に王国を追放され、この時点で早々にぼっち。水中戦も得意な武闘派に育った彼は、なんとバットマンのスカウトを断り、ぼっちで戦うことを選択する。どこまでもぼっち。だが、お魚とはお話しする。
こんなクセ強過ぎなぼっちたちを導くこと自体、そもそもぼっちで戦ってきたバットマンにはストレスでしかないはず。
もし普通のぼっち人間が超絶ヒーロー集団のマネージャーになったら
さらに、お気づきかもしれないが基本的に身体を鍛え上げた“普通の人間”のバットマンには、“有り余る財力”はあっても特殊能力はなく、ヒーローとしての能力的限界が彼を悩ませるとベンは吐露する。
「地球を救うために、みんなに助けてもらわなきゃならない…という状況ではある(苦笑)。バットマン以外のヒーローはとんでもない能力を持っている。だから、本当は(バットマンも)彼らのレベルに自身をなんとか引き上げなきゃならないのは確かなのだけど…」とぼやくが、そんなこと可能なのか?
スナイダー監督も「普通の人間のバットマンがチームに何をもたらすことができるか?彼はすごいガジェットを持ってはいるけど、所詮は人間なんだもん」と擁護にもならないコメントで、自分より強いヒーローを率いなければならない無茶な立ち位置を肯定する。
「ヒーローはつらいよ」なんてひと言では片付かない重圧は、まさに管理職の苦悩そのもの。会社経営は得意でも、ヒーロー管理は苦手…と、バットマンは慣れない“ヒーロー・マネジメント”をこなし、彼らをまとめることができるのか?ぜひスクリーンで“成果”を確認すべし。【トライワークス】