来年のアカデミー賞有力作がスマホで観れる!注目作『マッドバウンド』がNetflixで配信
米紙「ハリウッド・レポーター」が公表した2018年のアカデミー賞作品賞候補に選出されたことで、大きな注目を集めことになった映画『マッドバウンド 哀しき友情』。本作が、Netflixによって11月17日(金)より全世界同時オンラインストリーミング配信されることが発表された。
本作は、第二次世界大戦中ミシシッピ・デルタの綿花農場で働く2家族の物語で、地主ヘンリー(ジェイソン・クラーク)と、その妻ローラ(キャリー・マリガン)を長とする白人のマッカラン一家と、より良い生活を求めて粘り強く働き続ける黒人のジャクソン一家の姿を力強いタッチで描いている。
それぞれの家族から従軍した、ヘンリーの弟で空軍パイロットのジェイミー(ギャレット・ヘドランド)と、ジャクソン家の長男で陸軍戦車大隊軍曹のロンゼル(ジェイソン・ミッチェル)が、戦争の英雄として帰郷してきたことで、両家は図らずも共通の困難に立ち向かうことになる。戦場で苦難を共にした2人の若き退役軍人は、人種隔離政策が根深く染み付いた南部の田舎街で、予想外の友情を育んでいくが…。
監督を務めたディー・リースは「アメリカという国における人種と不平等をめぐる議論さながら、両家は己に対する先入観とアメリカが強いる頑迷な階級的社会秩序との間で、泥沼にはまったかのように身動きが取れずにいます。世間や互いの関係に突破口が見えたと思うたびに、彼らは再び疑いと苦悩の中に突き落とされてしまうのです」と、本作のテーマを語る。
本作は既に多くの映画祭で公式招待作品として上映され「衝撃的で見事な作品」、(THE DAILY BEAST)「今年一番の傑作」(YAHOO! Movies)など非常に高い評価を得ている。
このほかNetflixでは、年末にウィル・スミス主演、製作費100億円超のSF大作『ブライト』が劇場公開を経ずに配信される。来年以降も、マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロが9度目のタッグを組む『ジ・アイリッシュマン(原題)』など注目作の製作が続いている。
今年2017年のアカデミー賞で作品賞、助演男優賞、脚本賞、編集賞の4部門にノミネートされたNetflixオリジナル映画の『最後の追跡』と同様に、配信限定の作品が、またアカデミー賞を席巻することになりそうだ。【Movie Walker】