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ABCテレビのスクリーンが消えた! ニューヨーカーの多数、アカデミー賞TV放送を見れない事態が現実に

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ABCテレビのスクリーンが消えた! ニューヨーカーの多数、アカデミー賞TV放送を見れない事態が現実に

アカデミー賞授賞式をオンエアするアメリカABCテレビの親会社ディズニーとアメリカのケーブルテレビ会社大手ケーブルビジョンの交渉が決裂! 7日の0時1分、ABCテレビの予告どおりオンエア中だった「LOST」の映像が突然画面から消え、“Lost in NY”とハリウッド・レポーター紙などが報じた。

その後も両者で交渉を続け、数時間前にABC側からケーブルビジョンに新たな条件を送ったそうだが(内容は不明)、交渉は決裂。多くのニューヨーカーは、同チャンネルを見ることができないまま、アカデミー賞のオンエア時間に突入した。

ABC側は、「ケーブルビジョンが追加料金を支払わないことで、人気番組「グレーズ・アナトミー」が同チャンネルから消える。多くの人が職を失う」などと値上げの正当性を主張。一方のケーブルビジョンは、「ABCには、NBCやCBSのどこよりも高い200万ドル(約180億円)を支払っている。この不景気に、さらに40万ドル(36億円)は、不正な請求に他ならない」と広告や自社のサイトで訴え、正当性を主張しているが、犠牲者は、料金を支払っている約330万人のニューヨーカー。

ケーブルビジョンはこの事態に対し、7日(日)に限り、同社が有料で提供している、アカデミー賞ノミネート作品『ハート・ロッカー』、『イングロリアス・バスターズ』などのテレビ上映の視聴権を無料で提供。またインターネットやアンテナ購入で同賞を見られるとして情報を提供しているが、実際にはリアルタイムでの映像は見られない状況。映画界最大の式典を大画面で見るのを楽しみしていた多くのニューヨーカーにとって2010年3月7日は、企業の争いに巻き込まれた屈辱的な日として心に刻まれることになった。【NY在住/JUNKO】

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