朝ドラ&大河出演でブレイク中!井之脇海が緊張した瞬間とは?

映画ニュース

朝ドラ&大河出演でブレイク中!井之脇海が緊張した瞬間とは?

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で徳川家の草履番・小野万福を演じたほか、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」、現在放映中の「午後の紅茶」TVCMなどに出演する井之脇海。2017年、大きな飛躍を遂げ注目を集め始めた若手俳優の、芝居に対する真摯な思い、ガチの映画好きという素顔に迫った。

映画に対する真摯な思いを語ってくれた井之脇海
映画に対する真摯な思いを語ってくれた井之脇海

香川照之、満島ひかりに憧れて

「最初の頃はエキストラの仕事が多かったです。」と語る井之脇のデビューは10歳のとき。その2年後、早くも将来を決める転機が訪れた。「黒沢清監督の『トウキョウソナタ』(08)に出演させていただいたことがきっかけです。黒沢監督の現場を経験できたことと、父親役の香川照之さんの演技を間近で見て、真剣に俳優を志そうと思ったんです」。現在、歌舞伎役者から昆虫バラエティまで幅広く活躍する香川の存在感は、12歳の少年に大きな影響を与えた。

以来、数々の作品に出演してきた井之脇だが、2017年は『帝一の國』『密使と番人』『海辺の生と死』『月子』『あゝ、荒野』…と映画ラッシュ。東京国際映画祭で上映された『過ぎて行け、延滞10代』ではロック鑑賞をきっかけにヒロインと心通わせる高校生を演じた。「撮影が始まれば緊張しないんですけど…」と前置きしつつ「でも、リハーサルで歌を歌った時は、さすがに…」という初体験は照れ臭かったのだとか。

普段は緊張しないという彼をドキドキさせた存在が、『海辺の生と死』で共演した満島ひかり。「『海辺の生と死』を2015年に撮影し、2年ぶりにCMで共演させていただいたんです。視点が常に想像の斜め上を進んでいて、物事の捉え方や学ぶべき点がたくさんありました」と、事務所の先輩から大きな影響を受けたことを打ち明ける。

【写真を見る】スポーツ新聞で“第2の高橋一生”と言われたことに対しては「光栄です」とのこと
【写真を見る】スポーツ新聞で“第2の高橋一生”と言われたことに対しては「光栄です」とのこと

名画座、ミニシアターの顔なじみ

「学園ドラマに出演したことがないので、あまり同年代の役者さんと共演したことがないんです」と語る井之脇だが、「おんな城主 直虎」で共演した菅田将暉をはじめ、比較的年齢の近い俳優との交流も増えてきたそう。でも、以前から刺激を受けているというのが、TVドラマで共演した染谷将太。「映画に対する知識もすごいし、フランスのC級映画まで見ていたり、どこまで勉強してるんだって(笑)」。

ただ、話を聞いていると井之脇自身もかなりの映画好きなことがわかってきた。「新文芸坐のオールナイト、ユーロスペース、K's cinema、早稲田松竹とか山手線沿線の映画館にはよく行きます。高校時代は学校が目黒だったので、目黒シネマによく行ってました」と語るなど、普段からよく映画館には足を運ぶという。

2017年はあまり映画が見られなかったから、2018年はもっと見たいという
2017年はあまり映画が見られなかったから、2018年はもっと見たいという

2018年3月に大学を卒業予定という現役大学生の彼は、15年に監督・脚本・出演した短編『言葉のいらない愛』がカンヌ国際映画祭のマルシェ(見本市)に出品されるなど、映像制作にも情熱を注ぐ。「一番はもちろん役者の仕事です。ただ、大学の仲間が息抜きでクラブに行ったりするみたいな感覚で、普段からプロットを書いているので、また機会を見つけて映画を撮れれば…」と、20代のうちに長編を手掛けてみたいとも。

「2017年はとにかく突っ走ってきたので、あまり映画が見られなかった」ととことん映画愛を語る井之脇。来年3月にはNHK総合で放送予定の「デッドフレイ~青い殺意~」でドラマ初主演を果たすなど、これからも目が離せない存在となるのは間違いない。

取材・文/トライワークス

作品情報へ