巨匠・黒澤明が“世界のクロサワ”と呼ばれるゆえん

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巨匠・黒澤明が“世界のクロサワ”と呼ばれるゆえん

今年で生誕100周年を迎える黒澤明監督の代表作30本が3月27日(土)から4月16日(金)の期間中、「黒澤明 −生誕100周年記念 特別上映−」と題してTOHOシネマズシャンテで一挙に上映される。ちなみに黒澤明監督といえば、“世界のクロサワ”とよく称されるが、その理由についてはご存じだろうか?

まず、その第一の理由として“華々しい受賞歴”が挙げられる。滝田洋二郎監督の『おくりびと』(08)が米アカデミー賞で最優秀外国語映画賞を受賞したのは記憶に新しいが、黒澤監督は1952年と1976年にこれと同じ映画賞(※当時は特別賞)を2度も受賞しているのだ。その上、世界三大映画祭と呼ばれるヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭でも数多くの映画賞を受賞し、海外にその名を轟かせている。

そして、第二の理由としては、黒澤監督の作品がスティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、フランシス・フォード・コッポラ、マーティン・スコセッシといった、“世界の名だたる映画人たちに影響を与え、敬愛されている点”が挙げられる。『スターウォーズ』シリーズ(77〜05)や『インディ・ジョーンズ』シリーズ(81〜08)、『ゴッドファーザー』シリーズ(72〜90)といった大ヒット・ハリウッド映画から、黒澤作品のテイストが見て取れることからも、彼の影響力のすごさを思い知ることができる。

とはいえ、国際的に知られている日本人監督といえば、溝口健二監督や小津安二郎監督、最近では北野武監督といった、海外の映画祭で受賞を果たしている監督も大勢いる。そんな中でも、いまだに海外で日本の映画監督といえば“黒澤明”の名前が一番に挙がるというのだから、その認知度の広さにはあらためて敬服してしまう。

ハリウッド映画にも多大な影響を与えた黒澤監督の傑作映画30本。まだ観たことがないという人は、この機会に鑑賞してみてはいかがだろう?【トライワークス】

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