峯田和伸、初の声優業に苦労も麻生久美子が「かわいかった!」と大絶賛
第89回アカデミー賞長編アニメーション部門ノミネートをはじめ、各国の映画賞を席巻したストップモーションアニメ『ぼくの名前はズッキーニ』(2月10日公開)の吹替版先行上映会が1月30日に新宿ピカデリーで開催され、日本語吹替版声優を務めた峯田和伸と麻生久美子が登壇。声優に初挑戦した峯田が、苦労を語った。
本作は、亡き母がつけてくれた“ズッキーニ”というあだ名を大切にしている9歳の少年が、連れていかれた孤児院で仲間や居場所を見つけていく姿を描く物語。ズッキーニを演じた峯田は「フランス語版を観たときに会話がすごく自然だった」とオリジナル版の印象を吐露。「自分は(声優業が)初めてでテクニックもなにもないので、声優さんをなるべく意識しないように、自然に自分の気持ちから声が出ればいいなと思っていました」とハートを大事に演じたという。
さらに「僕だけ本番前にリハーサルをやる機会があったんですが、全然うまくいかなくて。家に帰って“どうしたもんか”と思った」と悩んだことを明かした峯田だが、麻生は「すごかったですよ!タイムレコードぴったりに台詞を言うんです。完璧でした」と大絶賛。峯田は「難しかったですね」と照れ臭そうな笑顔を見せていた。
自身が担当した日本語吹替版をまだ冷静に観ることができないそうで、峯田は「1回目って本当にダメ。映画に初めて出たときもそうだし、初めてのバンドのレコーディングのときも“もう音楽なんて辞めよう”と思った。いまのところ、正解かわからない」と告白。麻生は「愛らしいズッキーニに仕上がっていた。かわいかったです」と峯田の演じたズッキーニへの愛情をあふれさせていた。
峯田が初めて映画に出演した『アイデン&ティティ』(03)で共演していた2人。今回も共演が叶い、峯田の“初”にまたしても麻生が寄り添うこととなった。峯田は「(『アイデン&ティティ』は)15年前ですね。俺、今日ずっと浮かれているのが伝わっていそう」と麻生と過ごす時間がうれしくてたまらない様子を見せ、麻生と会場の笑いを誘っていた。
取材・文/成田 おり枝