『ミリオンダラー・ベイビー』のヒラリー・スワンク、TVドラマに本格復帰!
『ボーイズ・ドント・クライ』(99)、『ミリオンダラー・ベイビー』(04)で、2度オスカーの栄冠に輝いている女優、ヒラリー・スワンク。申し分ない実力と知名度の持ち主だが、2015年に肺の移植手術を受けた父親の看病のために、しばらくの間、露出を控えていたという。しかし、昨年夏にはスティーヴン・ソダーバーグ監督作品の映画『ローガン・ラッキー』(17)に出演。ひっそりと復帰を果たしていた。
続いて、今年3月から始まるFX放映のドラマ「トラスト(原題)」で、いよいよ本格復帰と言われている。1970年代を舞台にしたこのドラマは、アメリカの石油王、ジャン・ポール・ゲティの孫が誘拐された事件を描いている。富豪一族の父祖ジャン・ポール・ゲティ役には、名優ドナルド・サザーランド、誘拐される孫のジョン・ポール・ゲティ三世役は、ハリス・ディキンソンが演じる。ヒラリーは、ポール・ゲティ三世の母、ゲイル・ハリス役だ。
ユナイテッド航空の機内誌「ラプソディ・マガジン」のインタビューを受けたヒラリーは、演技についてこう語っている。「闘志を持って、汗と涙で人生を切り拓いてきた人や、信念のために闘うことを恐れない人…そういう立派な人に惹かれるの」「(演技で)他の人間になるのは、果てしなく魅力的なことだってわかったの。私が一番好きなのは、人々の間に違いを生じせたり、類似をもたらしたりするのは何か、その正体を探求すること。その1つは“愛”よね?」
トレーラーハウスで暮らしたのち、離婚してシングルマザーになった母と共に、車中泊の生活をした経験もあるヒラリー。「トラスト」での大富豪の妻役は、一見ヒラリーの人生とは何の共通項も無いように見える。しかし、ヒラリー演じるゲイル・ハリスは元水球のチャンピオンで、競泳のジュニアオリンピック出場候補だったヒラリーと重なる部分もあるらしい。他者との類似性を探求するヒラリーの役者魂は、今回のドラマでどのように発揮されるのだろうか?
UK在住/シャオ