二階堂ふみ、小沢健二からの手紙に「感無量です」
岡崎京子の同名コミックを映画化した『リバーズ・エッジ』(公開中)の公開記念舞台挨拶が2月18日にTOHOシネマズ新宿で開催。二階堂ふみ、吉沢亮、上杉柊平、 SUMIRE、土居志央梨、森川葵、行定勲監督が登壇した。本作で二階堂と吉沢が歌う主題歌「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」を描き下ろした小沢健二からのメッセージが代読されると、二階堂は「感無量です」と感慨深い表情を見せた。
小沢の手紙によると、二階堂と2人で療養中の岡崎京子の家を尋ねたそう。本作の映画化に対する二階堂の情熱について小沢は「小宇宙と創れるくらいもの」と表現。さらに映画について「ふみさんの顔が京子さんそっくりに見える場面があり、驚きました」とのこと。手紙の最後は「本当に良かったです」と締めくくられていた。
二階堂は「良かったですね」と行定監督の顔を見る。吉沢も「本当に感無量です」と言葉をかみしめ、行定監督も「感無量です」とうなずく。
監督は「映画ができる原動力となった二階堂がいて、僕はある種、挑戦状をもらったような感じ。そこに小沢さんが加わり、ベルリンが僕らの映画を呼んでくれた。奇跡的なことが今日、みなさんに届いて初めて帰結する」と力強く語った。
本作は第68回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門のオープニング作品として2月15日(現地時間)に上映され、⼆階堂、吉沢、 ⾏定監督が現地に⾶び、レッドカーペットを歩いた。
監督は5度⽬のベルリン映画祭となり、二階堂にとっては初のベルリン、吉沢にいたっては、国内外含めて初の映画祭体験となった。
二階堂は「上映後のQ&Aでは、私たちも気づかされることが多かったです。こういうふうに解釈されることもあるんだなと。すごく刺激的な時間でした」とうれしそうに述べた。
吉沢は「すごく楽しかった」と笑顔で言った後、観客とともに映画を観た感想について「ドキドキでした。ああ、ここで笑うんだと。シュールなところは素直な反応なんだと」と興奮しながら話した。
『リバーズ・エッジ』は、若者たちの欲望と焦燥感を描く青春映画。女子高生ハルナ(二階堂ふみ)といじめられっ子の同級生・山田(吉沢亮)、摂食障害のモデル・こずえ(SUMIRE)が、河原で発見した死体の秘密を共有し、歪んだ絆を築いていく。
山崎 伸子