英国アカデミー賞、主演女優賞女優は赤ドレスで登場!
18日に行われた第71回英国アカデミー賞授賞式では、ハリウッドに端を発した“タイムズ・アップ”運動の流れを汲み、セクハラや性差別への抗議の意思表明として、黒い服を着た出席者がほとんどだった。そんな中、黒地に赤の柄入りドレスを着ていたフランシス・マクドーマンドの姿は、会場内でひときわ目立っていた。
授賞式では『スリー・ビルボード』(17)が5部門で受賞を果たし、同作で主役を務めたフランシスも、主演女優賞を受賞。スピーチのために登壇したフランシスは、自分の赤い柄のドレスを両手で指し示しながら、「(監督の)マーティンも言ってたんですけど、私“従順さ”にちょっと問題がありましてね」と冗談を飛ばして場内を沸かせ、喝采を受けた。
続けて「だけど私は、今夜黒を着てきた“姉妹たち”と、一致団結の立場です。そのことは、皆さんにわかっていただきたいと思います」「この、素晴らしく統制された“市民不服従”の行動を、私が高く評価していることもお伝えしたいです」と、自分もタイムズ・アップ運動の賛同者であると説明した。ちなみに、“タイムズ・アップ”の運営サイドは、今回の授賞式の前、出席者たち宛に「黒い服を着用してほしい」という手紙を送付している。
受賞作『スリー・ビルボード』でフランシスが演じたミルドレッドは、何者かに娘を惨殺された女性。進展のない捜査に業を煮やした彼女は、3枚の巨大看板を作成し、地元警察への抗議を掲げる。フランシスが“タイムズ・アップ”の風潮に従わなかったのは、ミルドレッドを演じた女優ならではの決断だ。自分なりの誠実さを貫いたフランシスの赤いドレスが、人々の心に強い印象を残した授賞式となった。
UK在住/シャオ
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