高橋一生『blank13』で印象的だった共演者は永野!?「すごかった」と絶賛
俳優の斎藤工が、“齊藤工”名義で監督した映画『blank13』が全国拡大公開の初日である2月24日に、109シネマズ二子玉川で舞台挨拶を開催。主演の高橋一生、神野三鈴、村上淳、永野、佐藤二朗、齊藤工監督が登壇した。一番、印象的な共演者について問われると、高橋は「ひとりにはしぼれない」としながら、猛アピールする永野を見て「じゃあ、永野さんでいいです」と答えると、永野は「ありがとうございます」と大喜びだった。
永野は「難しい役でした。高橋さんと現金輸送車の中で語り合うという難しい芝居をやったらぜんぶカットされて、びっくりして。でも、現金輸送のチェックをしてるシーンで7秒だけ映ってて。それは信じられないくらいいい芝居をしてましたよね」と齊藤監督に振ると「はい、僕もそう思います」と監督も笑顔でうなずいた。
齊藤監督は「すばらしいからカットしたんです。物語がそっちにいってしまうので」とやむを得ずにカットしたことを告白。
高橋も永野との共演シーンについて「ほとんどは台詞じゃないエチュード、ほぼ即興でしたが、永野さん、すばらしかった」と褒め称える。永野は「現場の人から『ジャズやってました?』と言われたくらい」とノリノリで言ったが、会場はノーリアクション。
永野は「本当にセッションでした」と慌てて補足したあと「これ、楽屋ではウケたんですが」とがっかり。「今日はなにをやってもダメ」と滑りまくっていた永野だったが、齊藤監督は常に笑顔でフォローしていた。
本作が全国に拡大公開されたことについて、齊藤監督やキャスト陣は感無量だ。齊藤は1年前を振り返り「全然上映できる状況になく、ほぼ1年待った。なのにいまは全国展開。これだけ広がっていくのは、映画の夢を観ている感じがします」と喜びを口にした。
『blank13』はお葬式をモチーフにした人間ドラマ。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭のゆうばりファンタランド大賞の受賞を皮切りに、第20回上海国際映画祭[アジア新人賞部門]の最優秀監督賞、第15回ウラジオストク国際映画祭長編コンペティション部門の最優秀男優賞トリプル受賞(高橋一生、リリー・フランキー、斎藤工)など、世界中の映画祭で高い評価を受けている。
取材・文/山崎 伸子