黒一色から一転!第90回アカデミー賞授賞式のベスト・ドレッサーは?
現地時間の3月4日に開催された第90回アカデミー賞の授賞式は、1月7日に行われた“黒一色”のゴールデン・グローブ賞授賞式の反動でもあるかのように、思い思いのドレスがレッドカーペットを彩った。
今年レッドカーペットで圧巻の存在感を見せつけたのはメタリックだが、他にも白、赤、ブルー、沈んだ気持ちを盛りたてるようなビタミンカラーなどが台頭。トレンドのスパークリングやシアー素材、ケープ、リボン、ワンショルダーなども健在だった。
また「タイムズ・アップ」のムーブメントで、女性の“性”を売りにしないことを意識した露出の少ないシンプルなファッションやパンツスーツなども見受けられた。
大御所と若手スターが台頭する一方で「今年のレッドカーペットは従来レッドカーペットで存在感を発揮する“大スター不在の年”」と言われ若干華やかさに欠けたが、ベスト・ドレッサーに輝いたのは誰なのか。複数のメディアの情報からまとめてみた。
一押しは、オスカーデビューを飾った『ゲット・アウト』のアリソン・ウィリアムズだ。賞レースではさまざまなファッションで楽しませてくれたアリソンが最後に選んだのは、アルマーニ プリヴェのドレス。ペールカラーやシアー素材、スパークリングなどトレンドを最大限に取り入れながらも、年々崩れ行くオスカーの伝統を守り、ヘアスタイルも「ケイト・ブランシェットなどをはじめとする往年のハリウッドを彷彿させる」として高い評価を得た。
また、コバルトブルーのヴェルサーチのドレスでクラシックかつ華やかに決めたジェニファー・ガーナー、ディオールのメタリックのドレスにワイルドなヘアスタイルとメイクで決めたジェニファー・ローレンスという、主役ではない3人に軍配があがった。
メタリックも好評で、ガル・ガドットのジバンシィのドレス、ルピタ・ニョンゴのワンショルダーのヴェルサーチのドレス、サンドラ・ブロックのルイ・ヴィトンのホルターネックのドレスは、どれも高い評価を受けている。
もちろん、各賞にノミネートされた主役たちも負けてはいない。『恋におちたシェイクスピア』(98)でアカデミー賞主演女優賞を受賞した際にグウィネス・パルトロウが着ていたドレスを彷彿させると評判だったシアーシャ・ローナンのカルバン・クラインのソフトピンクのフェミニンで若さあふれるシンプルなドレス、マーゴット・ロビーの純白のシャネルのドレスにクリスタルのバッグ、助演女優賞を受賞したベテラン女優アリソン・ジャネイのリーム・アクラの赤いドレスも、シンプルながら存在感を発揮。
これまでどの賞レースでも黒一色だったローラ・ダーンの白いカルバン・クラインのドレス、2部門でのノミネートを果たしたメアリー・J・ブライジの白いオフショルダーのヴェルサーチのドレス、ジェーン・フォンダはバルマンの煌びやかな白いドレスで貫禄を見せつけ、白の存在感をアピールした。
また、いつもはベストにもワーストにも話題に上らないベテラン女優のメリル・ストリープの赤いディオールのドレスが、今年はベスト・ドレッサーに名を連ねている。
他には、女性で唯一監督賞にノミネートされたグレタ・ガーウィグのロダルテの山吹色のドレス、オクタヴィア・スペンサーのブランドン・マックスウェルのグリーンのシルクドレスほか、オスカーデビューとなったダナイ・グリラのガブリエラ・ハーストの白いドレス、ジーナ・ロドリゲスのズハイル・ムラドのプランジネックドレス、エイザ・ゴンザレスの蛍光イエローのシンプルなラルフローレンのドレス、ケリー・マリー・トランのジェニー・パッカムのドレス、ゾーイ・ドゥイッチのエリー・サーブのドレス、ソフィア・カーソンの真っ赤なケープ付きのジャンバティスタ・ヴァリのドレスなどもなかなかの評判だったようだ。
NY在住/JUNKO