Netflix『アウトサイダー』出演の浅野忠信、椎名桔平、忽那汐里が明かすウラ話|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
Netflix『アウトサイダー』出演の浅野忠信、椎名桔平、忽那汐里が明かすウラ話

インタビュー

Netflix『アウトサイダー』出演の浅野忠信、椎名桔平、忽那汐里が明かすウラ話

190か国以上の国で絶賛配信中のNetflixオリジナル映画『アウトサイダー』。ジャレッド・レト、浅野忠信、椎名桔平、忽那汐里ら豪華日米キャスト共演で話題となっている作品だ。終戦後の大阪、捕虜となっていたアメリカ兵・ニック(ジャレッド・レト)が、清(浅野忠信)と出会い、日本のヤクザとしての人生を歩み始める。清の妹・美由(忽那汐里)と恋に落ちるも、同じ白松組のオロチ(椎名桔平)との対立、別のヤクザとの抗争など、日本の裏社会で生きる男たちを描く。

本作に出演する浅野忠信、椎名桔平、忽那汐里が本作についてはもちろん、ハリウッドスタイルの撮影や動画配信に寄せる期待などをざっくばらんに語ってくれた。まずは本作で印象に残っているシーンと、そのウラ話を。

浅野は「切腹のシーンですかね。やったことないですから(笑)。けっこうリアルに痛がってみたんですけど、監督に『清はそんなキャラじゃない』って言われたりして…」と緊迫のシーンの裏話を明かしてくれた。

忽那は「ニックと美由の距離が縮まっていく様子をもっとみせたいと思って、レコードプレーヤーの音楽に合わせて美由が踊るシーンがあったのですが、全然一緒に踊ってくれないニックの前で一人で踊るのはちょっと恥ずかしかったです。あと、初めて入れ墨を書いてもらいました。5時間ぐらいかけて描いていただいて。すごく感動的でした。劇中に彫師さんが出ていらっしゃるのですが、頭まで和彫りで生で見るとものすごい迫力でしたね」と撮影を楽しんだようだ。

ハリウッドスタイルの撮影、海外のスタッフということで戸惑いもあったという。

椎名は「英語をしっかり準備しての撮影初日、いきなりジャレットさんとのシーンだったんですね。ヤクザの世界ですから、いわゆるドスを利かせて間を作って、相手に対して圧をかけながら演技していたんです。そしたら『なんでそんなにゆっくりしゃべるんだ』って言うんですよ。監督に『ジャパニーズヤクザって言うのはね、トラディショナルな言い方があるんですよ。そういうイメージで英語で話してるつもりなんだけど』と申し上げたら、いやそうじゃないと。観客としては間がつらくなるから、とにかく続けてくれと。え、そうなのと思いつつ、気持ちを入れながら多少スピーディに話したら、まあ、なんのことはない、『ビューティフォー!』って(笑)。ゆっくりしか英語がしゃべれなかった人がすぐこんなに早くしゃべれるなんて、ていうのもあったんじゃないですかね(笑)。でも実際見てみると、英語のテンポ感を壊さないようにやったほうがいいんですよね」と軽いカルチャーギャップを経験したようだ。

動画配信という劇場映画とは違うスタイルについてはどう感じているのだろうか。

浅野は、「10年以上前に映画の撮影でモンゴルに行きましたけど、あの時にもう始まっていたことなんですね。ぼろぼろのインターネットカフェがあって子どもたちが集まっていて、小さい部屋で小さいパソコンにかぶりつくように映画を観ていたんですよ。その時に、自分が出てる映画がここにこなかったら、それは映画じゃないなって思ったんですよね。映画館で観るのは最高のシチュエーションですが、そうでなくても、彼らがキラキラした目で映画を観てるんだったら、これこそ本当の映画の力だなって思ったんです。それでそのあと、YouTubeが出てきて、Netflixが出てきて、携帯でも映画を観る時代じゃないですか。そんな時代にスクリーンにこだわってること自体がとても映画らしくないなって思ったんです。Netflixってものすごく映画の可能性を広げてくれているわけで、そこに自分が出られたことは自分にとって財産ですし、可能性が広がる第一歩だと思ってます」。

本作では日本人キャストたちが、流ちょうな英語で緊迫する場面を演じ切る。いまや日本を代表する国際派俳優となった浅野忠信に英語の勉強法を聞いてみると、「菊地凛子ちゃんがくれた『國弘流英語の話し方』という本があって。英語はこうやって勉強するといいよ、ってことが書かれている本です。自分が理解している英語の本を見つけて、それを500回、1000回音読しなさいと。さらに、一番重要なのは決意ですって書かれてあって、なるほど!と。それまでさんざん英語の本読んできましたけど、決意だけはなかったなと笑。よしやってやろう!と思ったんですね。だからそれをいまでもやっているんですよ。ほんとにオープンな人なら、英語を話せる恋人を作ったりして覚えるのが一番ナチュラルなんでしょうけど、僕はもうやっぱりきちんと日本で仕事しないといけなかったので、そんなにアメリカに来れないですし、恋人もできなかったし。日本にいながらたった一人でも英語が話せるようになる!って書いてあったんですよ。え、じゃあ俺が一番求めているものだ!と思って。勉強したら本当にしゃべれるようになって。あれは本当にみんなにおすすめできます。ただ、決意がなければだめですけどね(笑)」。

それぞれに作品のウラ話を語ってくれた浅野、椎名、忽那3人の熱演ぶりをぜひ本作で確かめてほしい。

取材・文/編集部

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