今や3D映画が定着!『アリス・イン・ワンダーランド』が『アバター』を凌ぐ大ヒット
ジョニー・デップ主演×ティム・バートン監督で「不思議の国のアリス」をモチーフにしたファンタジー映画『アリス・イン・ワンダーランド』(4月17日公開)が全国877スクリーンで公開され、オープニング興行収入7億円見込みのメガヒットスタートを切った。これは、世界的に興収ナンバー1となったジェームズ・キャメロン監督作『アバター』(公開中)のオープニング興収の200%近い驚異の数字となった。
4月17日はゴールデンウィーク向けのメジャー系大作が何本も封切られた激戦日。『のだめカンタービレ最終楽章 後編』『名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)』『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』という、東宝の超人気作品3作と同日公開で、ぶっちぎりの数字をマークしたという点はかなりすごい!
興味深いのが、2Dと3Dのスクリーンの比率である。全国831スクリーンで公開された『アバター』は3Dが373スクリーン、2Dが458スクリーンだったことに対し、全国877スクリーンで公開された『アリス・イン・ワンダーランド』は3Dが454スクリーン、2Dが423スクリーンとなり、遂に3Dが2Dを凌駕した。これは『アバター』によって、映画館へ3D映画を観に行くというスタイルが定着したという表れではないだろうか。
17日の公開初日の7億円見込みという数字から2日間のオープニングの興収を予測すると、ジョニー・デップ主演の大ヒット作『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(興収109億円)のオープニング2日間の興行収入9億9200万円(793スクリーン)、『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』(興収100億円)の興収14億7400万円(882スクリーン)をも上回りそうな勢いである。
日本映画が盛況で洋画不況と言われていた昨今、『アバター』での3D興行の成功により、洋画に新たな光が差してきたようだ。いずれにしても、映画をDVDで観るのではなく、映画館で観たいと思う人たちが増えたという点は、映画ファンにとってもうれしい限りだ。また、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズしかり、本作しかり、ジョニー・デップ主演作の強さも改めて実感。『アリス・イン・ワンダーランド』は最終興行収入予測150億円超を見込んでいるとのことで、ゴールデンウィークの興行にも注目していきたい。【Movie Walker/山崎伸子】