オトナ顔負けの存在感!「聾でも演じられると証明したい」新星女優が決意の告白
『ヒューゴの不思議な発明』(11)の原作で知られるブライアン・セルズニックの同名小説を映画化した『ワンダーストラック』(4月6日公開)。本作で耳の聞こえない少女・ローズ役に抜擢され、瞬く間に業界の注目を集めている新鋭女優ミリセント・シモンズの魅力に迫る特別映像を、独占で入手した。
人種差別や同性愛など、社会的マイノリティにスポットを当ててきたトッド・ヘインズ監督がメガホンをとり、居場所を失くした少年少女が大切な何かを取り戻そうとする姿を描いた本作。生まれながらにして聴覚に障がいを持つ少女・ローズを演じているミリセントだが、自身も1歳の頃に投薬過多によって聴覚を失っている。
特別映像では、そんな自身の境遇を悲観することなく「役者になって、聾でもちゃんと演じられると証明したいの」と力強く語っている彼女。その言葉通り、「私は聾でよかったと思っている。手話は美しくてすばらしい言語よ」と、聾であることを誇りに思うオーディションでのエネルギッシュな姿や、時には衣装に意見を出す姿など、撮影当時13歳だったとは思えないほどしっかりと役と向き合っている様子が確認できる。
ヘインズ監督も「すばらしい候補者は何人かいたが、なかでもミリーは突出していた」とオーディションで受けた衝撃を語っており、クランクアップ時には目に涙を浮かべながら「君(ミリセント)は才能豊かで、心の優しい素敵な人だ。君が大好きだよ」と感極まってミリセントを抱きしめるほど、彼女を大絶賛している。
映画初出演とは思えない演技で数々の映画賞にノミネートされ、その名を知らしめたミリセント。早くも次回作、エミリー・ブラントと共演を果たすホラー映画『A Quiet Place(原題)』の公開が控えている。自身の可能性を信じ、役者街道を突き進む彼女の活躍に、ぜひ注目を!
文/トライワークス