気晴らしには町を見下ろす丘へ上ってみよう 〜ファーイースト映画祭4日目レポート

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気晴らしには町を見下ろす丘へ上ってみよう 〜ファーイースト映画祭4日目レポート

先週金曜日から始まった大盛況のファーイースト映画祭。週末を終え、アジア映画ファンも少々疲れてきた頃かもしれない。そんな時は、気晴らしにウーディネの町を一望することができる丘の上の城へ登ってみるといいかも。城に上がるには、町の中心・リベルタ広場から有名なボッラーニのアーチをくぐりぬけ、少し急な坂を登っていく。城のなかでも一番人気は公園だ。特に夏には多くの若者たちが日光浴を楽しみながら寝転んだり、勉強したり。素晴らしい景色が広がるここからの眺めも最高!

さて、今日は日本でもおなじみのジャッキー・チェン(彼はヨーロッパでもよく知られている)主演の映画が上映された。sheng DING監督『Little Big Soldier 大兵小將』(日本未公開)は、戦国時代の中国を舞台とした作品だ。はっきりとジャンル分けするのはやや難しく、コメディー、アドベンチャーそして格闘技と色々な要素をバランスよく織りまぜている。あらすじの設定は少し込み入っているものの、予測不可能な展開と結末で十分に楽しませてくれる。

そして日本からは『ゼロの焦点』(09)。1961年の野村芳太郎監督作品のリメイク版だ。既に日本での公開は終わっているが、1950年代の日本という設定を細部にわたり忠実に再現し、ドラマが進むにつれ、ヒッチコック映画のような展開になっていくところが興味深い(実際、パンフレットではヒッチコックの日本版、と紹介されている)。少々間延びするところもあるが、時代考証など作品全体の雰囲気は入念に配慮されていて、まるで本当の50〜60年代の日本に迷い込んだような錯覚に陥る。

明日5日目は小林武史監督『BANDAGE バンデイジ』が登場する。こちらも期待したい。【現地取材:Marco Sottile / 翻訳・編集:真野香理】

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