『パイレーツ4』、製作費1億ドル削減による影響は?
大ヒット作『パイレーツ』シリーズ第4弾『Pirates Of The Caribbean: On Stranger Tides』にも、アメリカの景気後退の影が!
プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが、ディズニーの社長リッチ・ロスから与えられた会社の方針としてロサンゼルス・タイムズ紙に明らかにしたところによれば、「無駄な贅肉をそぎ落とし、コストパフォーマンスを重視した製作を求められたシリーズ第4弾の製作費が、3億ドル(約276億円)だった前作『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』より、1億ドル(約92億円)も削減されることになった」そうだ。
約3分の2になってしまった予算の中で、よりエンターテインメント性の高い作品を作ることの苦悩についてブラッカイマーは、「予算が削減されると、とても面白いシーンを一部カットしなければならないという辛い選択を迫られる。観客が予想もできないようなエンターテインメントの世界に人々をいざなうには、かなりの予算が必要だが、予算内でどうにかそれをやらなけれなならないと思っている」そうだ。
具体的には、「水の中でのシーンはものすごくコストがかかるので、なるべく物語を陸で展開するように、脚本家のテッド・エリオットとテリー・ロッシオに依頼した。それと、ロスとハワイとカリブ海、ロンドンでの撮影日を少しづつ減らして、特殊撮影を増やすことで経費をカットする」という方針を決めたという。
一方でブラッカイマーは、「仕上がった作品を見ても、観客はコスト削減には気がつかないはず」と自信の程を見せているが、観客の目をどこまでごまかせるのかは、プロデューサーとロブ・マーシャル監督らスタッフの腕の見せどころだ。【NY在住/JUNKO】
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