痛みと悲哀に満ちた侍を演じるトヨエツの役者魂を感じろ!

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痛みと悲哀に満ちた侍を演じるトヨエツの役者魂を感じろ!

『20世紀少年』シリーズ(08〜09)のオッチョや、『今度は愛妻家』(09)のぐうたらカメラマンなど、作品ごとに様々な顔を見せてくれる名優・豊川悦司。そんな彼が、主演最新作となる『必死剣鳥刺し』(7月10日公開)では、凛々しい侍姿を披露している。

本作は数々の時代劇小説で知られる藤沢周平の人気作『隠し剣』シリーズの一編を映画化したもので、トヨエツの役どころは、意を決して藩の悪政の元凶である藩主の愛妾を殺したものの、死ぬことを許されず、再び藩主に仕えることになる侍・三左エ門。彼は“天心独名流”という流派を極め、“鳥刺し”という必殺技を駆使する凄腕の剣士だ。しかし、ただ強いというだけでなく、亡き妻への思いが未だに断ち切れないという弱さも秘めた、人間味あふれるキャラクターでもある。

また『愛を乞うひと』(98)などで、人間ドラマの描写に高い評価を得る平山秀幸監督は演出に当たって「リアリズムに重点を置き、舞踏的な美しい殺陣ではなく、人と人との斬り合いを描くことにこだわった」と語っており、三左エ門の剣技からは、痛みを感じさせる生々しさが伝わってくる。

織田裕二と共演した『椿三十郎』(07)以来の時代劇出演となった本作で、改めてトヨエツの役者魂が実感できるはずだ。【トライワークス】

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