高橋未奈美&佐倉綾音が語る!「性別が言い訳にならない」友情の先にある女子同士の恋愛
「『百合』の設定のどこに重きを置くかでテイストが変わる」(佐倉)
――佐倉さんは以前から原作を読まれていたそうですが、どのようなところに惹かれましたか?
佐倉「百合作品って、『百合』の設定のどこに重きを置くかでテイストが変わってくるのかなと思うんです。例えば、女の子同士の恋愛に否定的な人物が出てきてLGBT的な問題をからめて進んでいく作品もあれば、ただ女の子同士がイチャイチャしているのを楽しむ作品もあります。『加瀬さん。』シリーズは女子同士の人間関係で悩むこともなければ、必要以上にベタベタして読者に媚びることもなく、読んでいてポジティブになれる、幸せな気持ちにしてくれる作品ですね」
――佐倉さんは百合作品をよく読まれるそうですね。
佐倉「異性だから理解できないという甘えが通用しないところが好きです。性別が言い訳にならない恋愛が友情とどう違うのだろうとか、友情の一線先にあるものを描いているところに惹かれるんだと思います」
――高橋さんはオーディションを受ける際に、原作を読まれたそうですが。
高橋「百合作品だと思って読みはじめたのですが、途中から女の子同士ってことを忘れてのめり込みました。ふたりがこの先どうなっていくんだろうって、ワクワクしながら読んでいましたね。キュンキュンする場面もあって、『このふたりが上手く行きますように!上手く行きますように!』って祈りたくなる、永遠にふたりに幸あれって思える作品でした」
学生時代のふとした瞬間を思いだす作品
――劇中では学校生活や修学旅行も描かれています。学生時代の思い出を教えてください。
高橋「修学旅行とか特別な行事はもちろん印象に残っているんですけど、本作を通して昼食の時にみんなで集まってお弁当を食べていたな~って思い出しました」
佐倉「みんなで向かい合わせで机くっつけてね」
高橋「あと、山田じゃないけど、学校っていつも花が咲いていたイメージがある」
佐倉「ああ、そうかも。誰が管理してたんだろう?」
高橋「思い返すと、毎朝『おはようございます』って校門をくぐってきれいな花が目に入ってくるのはすごく良い環境ですよね。この作品を観た時に、そういえば学校って緑とか花に囲まれていたなって思い出して、管理していた人に『ありがとう』って気持ちになりました。私の学校の山田ありがとう!って(笑)」
山田と加瀬さんの淡い恋模様がナチュラルに描かれた本作。懐かしい学校の風景を思い返しながら、ふたりが紡ぎだす純粋な気持ちにドギマギすること間違いなし!
取材・文/トライワークス