抗議が原因か?イルカ漁を扱った『ザ・コーヴ』上映中止
和歌山県太地町でのイルカ漁を題材にし、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『ザ・コーヴ』。撮影が盗撮であったこと、伝統的な食文化への理解がされていないのでは?など論争を呼んでいた同作の、6月26日(土)からの公開が急遽中止となった。
配給元アンプラグドによると、今回の中止は東京のメイン館“シアターN渋谷”へ度重なる抗議電話があったことと、抗議による街宣活動の予告が同劇場とその本社の日本出版販売宛になされたことが理由という。この処置に伴い同劇場以外の劇場での公開も現在協議中となっている。
アンプラグト側は、何らかの形で上映を実現させたいと考えており、同社・加藤武史社長は「『ザ・コーヴ』は反日映画ではありません。内容について深く建設的な議論をすることが必要だと考えています。日本が舞台の映画を日本の映画館で観る機会が失われることを残念に思います。今後は既に上映を決めている劇場と慎重に協議しつつ、上映を続行できるよう努力してまいります」と語っている。
なお、6月8日から同作に出演の海洋哺乳類専門家リック・オバリーが来日予定とのことで、何らかのアクションがあるかもしれない。『ザ・コーヴ』は現在のところ、初夏から全国順次ロードショー予定となっている。【トライワークス】
作品情報へ