エリザベス女王崩御の日に備え、閣僚たちがリハーサルを始動

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エリザベス女王崩御の日に備え、閣僚たちがリハーサルを始動

先月28日、バッキンガム宮殿のスポークスマンから「エリザベス女王はご体調が思わしくないため、本日セント・ポール大聖堂で行われる『聖マイケル・聖ジョージ勲章200回記念行事』にはご出席されません」との通達があった。92歳のエリザベス女王は、この日の直前まで炎天下でのイベントや重要公務に連日出席していたこともあり、発表を受けた英国民の間には不安感が漂った。

エリザベス女王の公務欠席が発表された6月最終週、英閣僚メンバーが「女王崩御後の数日間」の計画指揮を初めて執行し、10日間の“大葬”の準備を極秘で試演していたことがタイムズ紙で報じられている。28日には、テリーザ・メイ首相の右腕である内閣府担当大臣、デイヴィッド・リディントンが、女王崩御後のプランを検討する大規模会議を実施したという。

予行演習は「キャッスル・ドーヴ(お城の小鳩)という名で呼ばれ、メイ首相が女王崩御を公式発表するタイミングを決める日、すなわち崩御の翌日である「D(=Day)プラス1」に焦点を絞って行われた。官僚サイドの演習は以前から行われており、「ロンドン・ブリッジ」と呼ばれている予行プランは常にアップデートされているそうだが、閣僚サイドの予行演習はそれとは比べ物にならない「空前のスケール」だったという。

閣僚の話し合いは、重大事件発生時に危機管理委員会が設置される「内閣府ブリーフィングルーム」、通称「COBRA(コブラ)」で行われ、女王崩御後にバッキンガム宮殿に600名の枢密院顧問官が集結し、新国王即位の承認を行う手順が検討されたという。女王のご遺体は、国会議事堂の一部であるウェストミンスター・ホールに5日間安置され、新国王は時を置かずに“連合王国”の構成地域、スコットランドとウェールズへの表敬訪問を行うそうだ。

エリザベス女王はすでに体調を回復し公務にも復帰しているが、閣僚の1人は「(女王の)加齢に伴い、予行も確実にステップアップしています」と話しており、王位交代に向けた動きは着実に歩を進めつつあるようだ。

UK在住/シャオ

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