急逝したパク・ヨンハにみる、華やかな韓国芸能界に潜むスターの孤独
大ヒットドラマ「冬のソナタ」でペ・ヨンジュン扮する主人公の恋敵を演じ、最近では『作戦 The Scam』(09)などスクリーンでも目覚しい活躍を見せていた韓流スター、パク・ヨンハ。しかしそんな彼が6月30日、突然の首吊り自殺。彼が自殺に至った第一の理由に“父親の看病疲れ”が挙げられているが、それ以外にも華やかな世界に生きる芸能人ならではの理由が浮上している。
実はヨンハ、自ら設立した個人事務所が社員による資金横領をきっかけに経営難に陥り、さらにマネージャーとも決別するなど、様々な悩みごとを抱えていたそうだ。さらに冬ソナでのブレイク後、日本で歌手デビューし、日本を活動の拠点にしていた彼を本国のファンは“日本人になれ”とネットで中傷していたとの話も。そして死の当日、彼は電話で「とてもつらい、死にたい」と知人に心境を吐露したのち、この世を去ってしまったという。
このように“孤独な死”を遂げたスターは、ヨンハだけではない。ドラマ「ラスト・スキャンダル」などで人気を博した国民的女優チェ・ジンシルも、2008年にファンからの誹謗中傷が原因で精神的に追い込まれ、知人に電話をした後、首を吊って自ら命を絶った。韓国メディアはふたりの死に共通点があると報じ、世間を騒然とさせている。
華やかな芸能界にいながらも、人気スターが孤独に苛まれる理由。それは韓国が日本以上に学歴社会であることに代表されるように、周囲の評価が重要視されることが挙げられる。それゆえ、些細なスキャンダルでもバッシングを受けることを恐れるスターたちは、自らの苦悩を打ち明けることができず、最後は孤独に陥ってしまうのだ。
2005年に人気女優イ・ウンジュ、2007年にチョン・ダビン、2009年にチャン・ジャヨンら、芸能人による自殺が絶えない韓国。この問題を解決するには“スターとファンの関係性”を改めて考え直す必要がありそうだ。【トライワークス】
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