菊地凛子、話題の海外ドラマ「ウエストワールド」で“母としての想い”に共感
J・J・エイブラムスが製作総指揮を務めた海外ドラマ「ウエストワールド」のシーズン2に、女優の菊地凛子が出演を果たした。全米視聴者数1200万人を誇り、米テレビ界のアカデミー賞にあたる第69回エミー賞では最多22部門にノミネートされるなど大旋風を巻き起こしている本作で、菊地はどんな役どころを演じているのか?彼女を直撃すると「守るものがある女性」と分析しつつ、“母としての想い”に共感したことを明かしてくれた。
人間そっくりに造られたアンドロイドたちが、来場者である人間たちをもてなす体験型テーマパーク“ウエストワールド”を舞台に、アンドロイドたちの自我の目覚めを描く本作。「オーディションで役を得た」という菊地が演じるのは、日本の江戸を舞台にした“将軍ワールド”に住むアンドロイドのアカネ。
シーズン1で自分たちの存在に疑問を持った最初のアンドロイド、メイヴ(タンディ・ニュートン)と鏡写しとなるキャラクターであり「メイヴは娼館のマダムですが、アカネはお茶屋をやっている女性です。メイヴとアカネは、キャラクター性やセリフもシンクロしているんです。私はシーズン1を観た時に、メイヴが一番好きなキャラクターだったので、その要素を持っているキャラクターを演じられるのは、とても素敵な経験で、大変光栄でした」とうれしい抜てきとなった様子だ。
人間の欲望を叶える存在として作られたアンドロイドたちは、自らを機械だとは思っていない。次第に“操られている”ことに疑問を持ち始めるなど、アカネの感情の揺れ動きも大きな見どころ。とりわけ、アカネが母性を注いでいる少女・サクラ(祐真キキ)のために戦うシーンは迫力満点だ。
菊地は「アカネの“守るべき者”ができた時の感情には、とても共感しました」と告白する。「自分のこだわりや、男女の関係、親子の関係など、人間にも守らなければいけないことっていろいろとありますよね。メイヴを見ていても思うんですが、彼女は娘のこととなるとものすごく暴力的になる。守るものがあるということは、強さを身につけることでもあるけれど、その強さが時に凶暴にもなりうるんです。無意識の領域で、そうせざるを得なくなるものなんだと思います。私も母親なので、共感する点がありました」。
アカネと深い関わり合いを持つメイヴ役を演じるタンディは、『M:I-2』(00)『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(18)などで知られる女優。本作ではタンディが日本語も披露している。多くのシーンを共にしたが「タンディは『ハン・ソロ』のあとすぐに本作の撮影にやって来て、日本語を勉強されていました。トレーラー、メイク室などどこでも日本語セリフの練習をしていました。私も英語のセリフを覚える時はいつも必死ですが、『タンディも同じなんだな』と思うとなんだか親近感が湧いてきました」とニッコリ。
「同時に、過密なスケジュールのなか、チャレンジが必要となる現場に挑んでくるタンディはとてもタフだなと思いました。ものすごくフレンドリーな方で、同じ母親同士でもあるのでいろいろな話をしたことで、戦友のようになれた気がしています」。
アカネ役を通して、「ウエストワールド」の魅力をたっぷりと堪能したという。「母性や恐怖という感覚は、人間が一貫して持っているものですよね。それをAIを通して実感させられるなんて、ものすごい作品だと思います。本作の世界観に触れたあとでは、現実に起きていることまでも疑わしくなってきてしまうような感覚もありました。オリジナリティあふれるアイデアを見せつけられたような気がしています」。「ウエストワールド」に登場する和の世界と、より深く掘り下げられたアンドロイドたちの“心”。予想もつかぬ怒涛の展開を、ぜひ楽しんでほしい。
「ウエストワールド」シーズン2は、BS10スターチャンネルにて8月6日(月)より毎週月曜22時ほか2か国語版初放送がスタートする。
取材・文/成田 おり枝
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