名画やアニメ、食べ物まで!?「ワンフェス」珍フィギュア・模型が大集合!【写真16点】
世界最大級のガレージキットの祭典「ワンダーフェスティバル」が29日に幕張メッセ国際展示場にて開催された。プロ・アマチュア問わず、プラモデルやフィギュアの製作キットを持ち寄って展示・販売する本イベントから、注目の二次創作商品を中心にピックアップ。有名キャラクター以外にも、各々のアイデアとこだわりが詰まった1点ものがズラリ。ほんの一部ではあるが、そんな“個性派”たちを紹介したい。
あの名画には裏があった!?想像ふくらむ立体アート
『ゴッホ~最期の手紙~』(17)などで、“名画の映像化”が話題となった昨今。ワンフェスには、二次元(平面)の絵画を三次元(立体)で再現する…という強者も。まずは、17世紀バロック芸術を代表するオランダ人画家、ヨハネス・フェルメールによる「真珠の耳飾りの少女」から。本作は、一般的にはモデルが存在しない“トローニー画”と言われているが、当時12歳前後だったフェルメールの長女マリアがモデルだとする研究家も多いのだそう。その真相は謎のままだが、立体マリア像の澄んだ瞳と美しい横顔が印象的だった。
47cmの圧倒的な迫力で迎えてくれたのが、20世紀最大の画家と言われるスペインの巨匠パブロ・ピカソ(と牛)。牛はピカソの闘牛の作品郡 「Dying BULL」(1934年作)から引用されたものだという。美大出身で油絵を専攻していたという作者が、念願叶って立ち上げた“アーティスト・ヒーローシリーズ”の第1弾作品だ。スペイン出身らしく闘牛士に仕立てられたピカソのコスチュームは、もちろんオリジナル。ポッコリ突き出たお腹も、なんともリアルでかわいらしい。
「クレしん」の豚ヒーロー、2ちゃんのアイツも立体に!
そのほかにも、思わずニヤリとしてしまう気になる商品が。「クレヨンしんちゃん」に登場する人気キャラクター、半裸&紫タイツ+腰に千歳飴を差した“救いのヒーロー”ぶりぶりざえもんを発見!土下座ぶりぶり、ぶりぶりソフビ、ぶりぶり貯金箱、招きぶりぶり…ぶりぶり尽くし。しんちゃんに似て下品でおバカな彼の、多様な顔(?)が楽しい。お調子者のダメヒーローだけど、どれもキュートで憎めないのだ。
そのお隣りには、たくましすぎる三角筋に惚れてしまいそうな、カンガルーさんの姿も。「実際に見ると、カンガルーって意外とマッチョ…」という特徴がよく表れている。“できる男”感ただようスーツバージョンもダンディだ。
一方、意外な変わり種として、ネット民にはおなじみの2ちゃんねるから生まれたアスキーアートによるキャラクター「やる夫・やらない夫」のキットも!手足が稼動するリアルタイプもあり、それぞれ表情を3パターンに変えられる顔パーツが付いた充実ぶり(?)。味のある仕上がりで、パソコンの横にちょこんと置いておきたくなる。
女性に人気のリアルフード系、まさかの○○も販売!?
ガレージキット以外にも、ミニチュア模型やオリジナルアクセサリー、マスクなど、多彩なラインナップが並ぶのも本イベントの魅力。中でも圧倒的な女性人気を集めていたのが、おいしそうな食べ物を再現した“リアルフード系”のアイテム。おかずにまみれた「キューピーシリーズ」や、むっちりとした手足が何とも艶めかしい「せくすぃ~おすわり野菜」など、ちょっぴりキモカワな商品も好評だった。
そして極めつけの変わり種は…「土地」!なんと、会場では土地まで販売されていたのだ。と言っても、そこはジオラマの世界。お好きなフィギュアやミニカーなどと組み合わせて楽しむことができるというもの。採掘場や芝生の空き地など、造形師の作者によってリアルな質感が見事に再現されていた。
ジャンルレスで多種多様な造形物が揃い、来場者も幅広い年代の人たちでにぎわった2018年夏の「ワンフェス」。台風の影響で一時は開催も危ぶまれたが、会場は異様なほどの熱気に包まれ大盛況のうちに幕を閉じた。
取材・文/トライワークス