「絶対に髭は剃りたくない!」ブルース・ウィリスの壮絶なわがままぶり
映画業界の裏側を描いた作品はこれまでにも数多くあったが、9月4日(土)公開の『トラブル・イン・ハリウッド』は、それらの中でも群を抜いてリアルなできばえとなっている。
本作の主人公は、映画の都・ハリウッドで活躍する敏腕映画プロデューサーのベン(ロバート・デ・ニーロ)。カンヌ映画祭に出品予定のショーン・ペン(自身が本人役を熱演)主演最新作が試写会で凄まじい不評を浴びたため、監督に再編集を依頼しなければならない。そのうえ、クランクイン直前のもう1本の担当作品では、主演のブルース・ウィリス(こちらも本人が好演)が、役柄の風貌についてわがままを言い始め、という、シニカルな笑い満載のコメディ作品となっている。
『サンセット大通り』(50)や『さよなら、さよならハリウッド』(02)など、数多くの秀作が生み出されてきた“舞台裏モノ”だが、本作は『アンタッチャブル』(87)や『ファイトクラブ』(99)といった大ヒット作を手がけた本物のプロデューサー、アート・リンソンが自身の回想録を脚本化しているので、そのリアリティはお墨付きだ。
ちなみに、劇中のブルース・ウィルスは「伸ばした髭を剃りたくない」という理由で、撮影直前にベンを困らせる、超わがままで自己管理のできない俳優という設定。これは演技か? それとも素の姿なのか? はたまた、伸ばした髭を剃りたくないのは、なくなった髪が関係しているのだろうか!? なんて想像をしながら観てみるのもおもしろいかも。【トライワークス】
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