インディーズ映画の新たな登竜門「MOOSIC LAB」が今年もアツい!今泉力哉の初代グランプリ作品も上映
2012年に「時代を打ち鳴らす、映画×音楽の祭典」としてスタートし、これまで数多くの若手監督や若手俳優を輩出してきた「MOOSIC LAB」が今年も開催。このたび長編コンペティション部門10作品のフッテージ映像が収められた予告編が解禁され、あわせて特別招待作品のラインナップが明らかになった。
昨年グランプリをはじめ4冠に輝いた岩切一空監督の『聖なるもの』(17)は、のちにプチョン国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞を受賞。また、観客賞を受賞した枝優花監督の『少女邂逅』(17)は新宿武蔵野館で9週間にも渡る異例のロングランを記録するなど、いま日本映画界の新たなトレンドとなりつつあるインディーズ映画界でひときわ注目を集めている「MOOSIC LAB」。
過去には最新作『ホットギミック』(2019年公開)の製作が先日発表されたばかりの山戸結希監督や『いつも月夜に米の飯』(公開中)の加藤綾佳監督、『ミスミソウ』の内藤瑛亮監督や『枝葉のこと』(17)の二ノ宮隆太郎監督、現在配信中の「拝み屋怪談」で監督を務める大畑創監督らの作品が上映されてきた。
今年も長編コンペティション部門には期待作が勢ぞろい。田辺・弁慶映画祭に入選経験のある石橋夕帆監督の『左様なら』や、カナザワ映画祭入選経験のある川北ゆめき監督の『満月の夜には思い出して』、さらに10月25日(木)から開催される第31回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門での上映も決定している穐山茉由監督の『月極オトコトモダチ』など新進気鋭の監督たち。
さらに『お盆の弟』(15)でヨコハマ映画祭4冠に輝いたベテラン・大崎章監督が『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)の南沙良と『はらはらなのか。』(17)の原菜乃華をキャスティングした即興劇『無限ファンデーション』や、海外の映画祭で高い評価を獲得する渡辺紘文監督の『普通は走り出す』など10作品がラインナップ。
また、特別招待作品では最新作『愛がなんだ』(2019年春公開)が第31回東京国際映画祭コンペティション部門に選出された今泉力哉監督が手掛け「MOOSIC LAB2012」初代グランプリに輝いた『nico』と、北原和明監督が手掛け「MOOSIC LAB 2016」グランプリを受賞した『マグネチック』が2本立て上映。
ほかにも昨年『ぱん。』(17)で短編部門グランプリを獲得した阪本裕吾&辻凪子監督の『クレイジーアイランド』のワールドプレミア上映や、吉田凛音&久間田琳加ダブル主演の『ヌヌ子の聖★戦〜HARAJUKU STORY〜』(11月9日公開)、山口県下関市の中高生たちが作り上げたオリジナル・ミュージカル映画『隣人のゆくえ』が上映される。
そんなラインナップ紹介の予告編に登場するのは、昨年末に乃木坂46を卒業した伊藤万理華。「MOOSIC LAB」はイメージモデルも開催のたび話題となっており、過去には臼田あさ美、小松菜奈、吉村界人らが努めてきた。伊藤は解禁済みのポスタービジュアルや、オープニング映像などにも登場する。
「MOOSIC LAB 2018」は11月17日(土)から12月14日(金)まで、東京・新宿のK's cinema、アップリンク渋谷にて開催。また10月21日(日)から26日(金)までK's cinemaでは過去の受賞作や受賞監督の作品を中心に選りすぐりの傑作が上映される特集上映「MOOSIV LAB PRE:2018」も開催される。この機会に日本のインディーズ映画の魅力を思う存分味わってみてはいかがだろうか。
文/久保田 和馬