ネタバレ注意!『アンダー・ザ・シルバーレイク』をオカルト視点から都市ボーイズが徹底解説

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ネタバレ注意!『アンダー・ザ・シルバーレイク』をオカルト視点から都市ボーイズが徹底解説

地下帝国への案内人…アヤシすぎる“ホームレスの王”

街のいたるところに描かれたホーボーのサインにも注目
街のいたるところに描かれたホーボーのサインにも注目[c]2017 Under the LL Sea, LLC

岸本「数々の謎を解いたサムを地下帝国に誘う“ホームレスの王”が興味深かったですね。海外や日本でも、僕らよりも稼いでいるホームレスはいっぱいいるんです。彼らの中には、もともと相当なお金持ちの人もいて、あえてそういう生活をしている。彼らに相談をしに来る大企業の重役なんかもたくさんいると聞くので、その部分は本作にもリンクしているなと思いました」

早瀬「本作に出てきた“ホーボーのサイン”というのも実在します。“ホーボー”は、もともと19世紀の終わりから20世紀初頭の不景気だったアメリカで、働きながら各地を渡り歩いた労働者たちを指す言葉。日本語の“方々へ行く”が語源になり、転じて放浪者という意味になったという説もあります。アメリカの鉄道を作るために集まった労働者たちなので、本作でホーボーが地下帝国に詳しいのも納得です」

岸本「サムや失踪したサラの部屋、トイレの中や街の壁にもホーボーの暗号が描かれていますよね。次にその場所を訪れた仲間のために、『狂犬がいるから気をつけろ』などと暗号を残す文化は、本当にあります。日本でも『誰が何時にいる』という印を残すなど、空き巣に使用されていたりします。だから、自分の家に謎のマークが刻まれていたら、ねらわれている可能性があるかも知れません」

大富豪やセレブしか行けない!?秘密の地下帝国

サラの腕輪にはとんでもない暗号が隠されていた
サラの腕輪にはとんでもない暗号が隠されていた[c]2017 Under the LL Sea, LLC

早瀬「有名な都市伝説で、ロサンゼルスには地下帝国のような巨大施設があると言われているものがあります。5000年ほど前に作られた施設で、流星群が地球に落ちてくることを恐れた当時の権力者たちが、シェルターとして建設したと言われています。一部の権力者しか入れない施設内には金銀財宝が保管されており、あらゆる災害や攻撃から守られているとか。でも、未だに誰も見つけることができていないんです。ところが、“世界最高の起業家”と謳われるイーロン・マスクが、『地下にトンネルを作って、車を移動させる施設を作りたい』と言って、最近ロサンゼルスの地下を掘りまくっているんです。それはフェイクの理由で、本当は地下帝国を探しているんじゃないかと言われています」

怪しげなバンド、イエスとドラキュラの花嫁
怪しげなバンド、イエスとドラキュラの花嫁 [c]2017 Under the LL Sea, LLC

岸本「サムが見つけた大富豪と美女たちが、“アセンション(上昇)”という言葉を使いますが、アセンションという言葉自体が最近『精神を向上させて、次の段階へ行こう』といった意味で使われだしています。まさに本作で描かれる大富豪たちの目的とも合致します。実際、海外セレブにはスピリチュアルやオカルトにハマる人が多いと言われています。少し前に流行ったものでは 、自分の身体から幽体離脱した者同士が幽体の状態で交わるというもので、精神の融合が行われるため、通常の性交の何万倍も気持ちが良いと言われていて、結構信じられているんです。」

早瀬「ヨーロッパには金持ちしか住めない島があり、大富豪たちがそこに家を建てまくっていて、誰にも干渉されないところで静かに隠居しようとしているという説もあります」

岸本「劇中にもありましたが、Google Earthで検索しても表示できない場所は本当にあります。私有地で表示できないということ以外に、山の中にポツンと謎の黒い一角が隠されているところもあるんです」

早瀬「日本でもある場所に向かおうとすると、車のナビが拒否してくる場所があります。通常、ナビの指示には“進む”しかないですが『バックしてください』、『行かないでください』と指示してくるんです。そういうリアルなネタも満載です」

●都市ボーイズ プロフィール
若手放送作家の岸本誠と早瀬康広が気の向くままに都市伝説やオカルトの活動をしていくためのユニット。都内でのトークイベント出演やポッドキャスト『都市伝説 オカンとボクと、時々、イルミナティ』やインターネット放送局 K'zStationで『都市伝X』を配信中。
Twitterアカウント:@nishimako0928

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