思わずゾッ!体がすっぽり冷蔵庫に入る“軟体女”って?

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思わずゾッ!体がすっぽり冷蔵庫に入る“軟体女”って?

『アメリ』(02) のジャン=ピエール・ジュネ監督が、またおちゃめな“イタズラ大作戦”を描く『ミックマック』(公開中)を放った。これは、頭に銃弾を受けたまま取り出せない男が、愉快な仲間たちと共に、自分の人生をめちゃくちゃにした会社に報復するという痛快コメディだ。その仲間のひとりに、体がすっぽりと冷蔵庫に入る“軟体女”が登場する。

この軟体女ラ・モーム・カウチュ役に扮したのは、フランスのコメディ女優のジュリー・フェリエ。主人公のバジルが冷蔵庫を開けたら、体を折りたたんだ彼女が全身をすっぽりと冷蔵庫にはめ込んでいて思わずびっくり! ジュネ監督はこう語る。「膝を曲げるのも大変な僕にとって、後ろに頭を反らせ、両脚の間に挟めた状態でウォーミングアップする彼女を見るとゾクっとします」。映画では、この驚異の軟体を活かして、バジルの報復大作戦にひと役買っている。

『ミックマック』に登場するのは、この軟体女をはじめ、一芸、いや珍芸(!?)に秀でたユニークなメンツばかりだ。どんな材料からもおいしい料理が作れる“料理番”ことタンブイユや、ガラクタを改造してユニークなものを作れるプラカール、同じくガラクタから精巧なからくりが作れる“発明家”ことプチ・ピエール、一瞬見ただけでなんでも測定できる“計算機”ことカルキュレット、人間大砲のギネス記録を持つフラカス、元民俗学研究者の“言語オタク”ことレミントンなどだ。

彼らの特技を使って、銃弾を製造・販売する軍事会社や、バジルの父の命を奪った地雷を製造・販売する兵器会社をとっちめる、という設定が実に小気味いい! 超個性派の仲間たちがタッグを組んで、巨大な敵に泡を吹かせるという展開は、まるで『オーシャンズ11』(02)のよう。見終わった後、思わず拍手が贈りたくなる快作だ!【Movie Walker/山崎伸子】

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