佐藤浩市と渡辺謙が共演、“3.11”の最前線で戦った人々を描く社会派巨編製作決定!
<キャスト・スタッフ コメント>
●佐藤浩市
「忘れることで前に進む、失敗をしても何度もトライをする。それは生き物の中で人間だけができることです。しかし絶対に忘れてはいけない、繰り返してはいけないことがあります。あの日あの時どういう状況で我々が、日本があったのか?そのことを思い出し、明日のそして後世のための映画を若松監督、渡辺謙さんたちと一緒に確認をしながら作りたいと思います」
●渡辺謙
「『許されざる者』の撮影中、浩市くんに映画100本目のときはどんな役でも参加するよと約束していました。でも、気軽に参加する作品ではありませんでした。今もなお苦しみのつづく福島の方々の思いを受け止めながら『沈まぬ太陽』以来の若松監督、そして浩市くん、素晴らしいキャストと共に緊迫感溢れる画を積み重ねていきたいと思っています。ご期待ください」
●若松節朗監督
「2011年3月11日から15日にかけての福島第一原発を襲った事故は、国内だけでなく世界の人々をも震撼させた。穏やかな海は荒れ狂う大津波となって原子力発電所の命綱であるすべての電源を奪ってしまった。この映画は、家族や生まれ育った町や村を守るために命を賭して未曾有の危機に挑んだ人々の話です。あの時、現場にいた者しか知り得ない真実を描いていこうと思っています。スタッフ、キャスト一同全力で準備を進めています。たくさんの方に注目していただける映画になるよう、強い覚悟で臨みます」
●角川歴彦製作代表
「東日本大震災から早くも7年あまりの歳月が過ぎ去ろうとしています。あの日あの時、多くの日本人が感じたのは、大自然への畏怖であり、大自然の力がどれだけ人間の想定を越えたものであるか、科学がいかに大自然の前では儚いものであるかを突きつけられました。製作を進める中でさらにその思いを深くしております。しかし、たとえ人間の力が及ばないとしても、実際にその状況で最善を尽くした人たちがいたことを忘れてはならない。無名の人々が報道では知り得ない努力をしていたことを伝えるべきだと感じ、今回のドラマの中核に据えました。
そこには映画ならではの感動があり、みなさんにご覧いただくと共に、日本人として誇りに思うべき彼らの姿を、尊敬の念を持って後世に残したいと考えております。生々しすぎるという声もありますが、それを乗り越えて世界に発信していかなければなりません。角川映画には『金環食』『金融腐蝕列島[呪縛]』『沈まぬ太陽』という社会問題をテーマとした作品を製作してきた伝統があります。来たる2020年“復興五輪”と銘打たれた東京オリンピック・パラリンピックを控えたこの時期にこそ、今一度、震災の記憶と向き合い、復興への思いを新たにする作品を世に問う、それこそが映画人の使命であると考えております」
文/久保田 和馬